バカと無知

「バカと無知」を読みました。以前、衝撃を受けた「言ってはいけない」橘玲氏の著作です。「人間とは何か」を現代の脳研究から解説しています。私の周りにはバカが少ないので、私の認識が間違っているのに気づきました。「日本人のおよそ3分の1は日本語が読…

古代日本の航海術

「古代日本の航海術」を読みました。以前、古代エジプト王朝の時代に長さ50メートルの大船があったとのことを知り、古代の造船や航海の技術がどうなっているのか深く興味を抱いておりました。日本でも、天智天皇の御世に白村江の戦いがありました。どうやっ…

奥の細道

山本健吉「奥の細道」を読みました。現代語訳、原文、評論という三部構成です。「奥の細道」は、旅の数年後に推敲を重ねてできた作品です。曾良の随行日記によれば創作部分も随所に見みえます。芭蕉は、この旅の途中(出羽路あたり)で「軽み」の境地に達し…

雨月物語

上田秋成「雨月物語」を読みました。江戸後期に書かれた怪奇的な九つの短編物語集です。註や解説を頼りに、原文で読みました。よくわからないところは、YouTubeで1953年制作の映画で補いました。映画はこれら短編を横断的にまとめたストーリーでしたので、今…

本当はちがうんだ日記

「本当はちがうんだ日記」を読みました。学芸大学の古本屋で目にとまりました。発刊時、40代前半、現在は60歳台の前半の方ですので、ほぼ同世代です。一読して、すでに通過した感情が湧き上がりました。懐かしさ、口惜しさ、ほろ苦さを感じました。そして、…

日常は情報戦

「日常は情報戦」を読みました。ユーチューバーKAZUYA氏の著作です。私、長い間チャンネル登録しています。やや右ですが常識的なコメントが多く好感がもてます。動画の中で本を出版したとのことでしたので、早速、応援に購入、読んでみました。ユーチューバ…

人間の生き方、ものの考え方

「人間の生き方、ものの考え方」を読みました。泰斗、福田恆存の講演録です。易しい言葉で難しいことを説いています。戦後の左翼的な言説が闊歩、謳歌していた頃、右翼的で本質的なことを語るのは勇気のいることだったでしょう。戦争に負けようが、原爆が落…

ツクル論

「ツクル論」を読みました。若き畏友、三宅創太氏の著作です。5年前、彼のプレゼンを聞いてロビジー(ロボット協議会)に入会しました。論理的で、かつ「熱い」希有な方です。起業の頃の話なので今はさらに成長されています。今取り組んでいる宇宙ビジネス…

群島の文明と大陸の文明

「群島の文明と大陸の文明」を読みました。文明の価値観をすっきりと三つに分けて説明しています。すなわち、=生物学的生命・肉体的生命、= 霊的生命、=美的生命、です。どれも大事ですが、それぞれの文明が何を大事にしてきたかの解説です。 中国、韓国が近…

仕事と人生

「仕事と人生」を読みました。副題は「ラストバンカーの遺言」です。三井住友銀行、元頭取、西川善文氏の著作です。郵政改革をめざし、「かんぽの宿」問題で民主党に敗れた経営者です。 本書は、著作といっても、インタビューから編集された本です。内容は至…

ウェルビーイングがありました

「むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました」を読みました。先週、神奈川大学の小倉教授からSDGsのレクチャーを受けました。説明の中で、「SDGs③は英文では【Good Health and Well-Being】である、これを【すべての人に健康と福祉】と…

老人の美学

筒井康隆「老人の美学」を読みました。85歳の著作です。人は皆老いる、老いを恥ずかしがることはないのに、若者たちに嫉妬することもないのに、つい、イライラしてしまいます。老いても役割を見つけて淡々と処世するのは案外難しいです。読みながら筒井氏に…

手塚治虫とっておきの話

「手塚治虫とっておきの話」を読みました。「火の鳥」は私の考えのベースです。生あるものは必ず滅びる、形あるものは必ず壊れることを手塚治虫氏に教えてもらいました。 前半は、子供の頃、医学生の頃、駆け出しの漫画家の頃の話からはじまり、ジャングル大…

チェーホフ

「桜の園、三人姉妹」(週間朝日百科 世界の文学63)を読みました。私はロシア文学が好きでないことを再認識しました。ヘンに真面目で物語に入り込めません。記述の中でチェーホフが、ドストエフスキーやトルストイから遅れてでた小説家だということを知りま…

ペストの記憶

デフォー「ペストの記憶」をNHKオンデマンドの「百分で名著」で、視聴しました。昨年、コロナ禍がはじまったときに、カミュの「ペスト」を読みました。そして今回、デフォー「ペストの記憶」で、ロンドンでのペスト蔓延の顛末を知りました。1685年、飲食…

パンセ

パスカル「パンセ」をNHKオンデマンドの「百分で名著」で観ました。「パンセ」は、断章なので順を追って読む必要はなく、たまたま開いたページを読むので十分だそうです。テレビ番組ですので、たくさんのフィルターを通っています。ピックアップが恣意的…

幸福論

アラン「幸福論」をNHKの「百分で名著」で観ました。テレビ番組ですので、たくさんのフィルターを通っています。原典からやや離れてしまうことを覚悟で視聴しました。「はじめに行動があった」(アンドレ・モロア)は私の愛読書ですが、その本の中にもア…

徳川制度 上

「徳川制度 上」の「人足寄場」「穢多・非人・乞丐」の章( p.294〜p.409)を読みました。江戸時代というと封建的で時代遅れで明治政府に打ち倒される稚拙な政権だと思っていました。この本を読み進めるうちに瞠目しました。法治国家ではなく情治国家である…

トーマス・マン、ヘッセ

「魔の山、車輪の下」(週間朝日百科 世界の文学62)を読みました。「ベニスに死す」と「魔の山」の作者が同じ事に驚きました。両作品のあらすじを知りました。原作を読む勇気はありませんが、映画「ベニスに死す」は観たいと思います。「車輪の下」は若い頃…

人生短期大学

「人生短期大学」を読みました。ドイツ文学者、高橋義孝氏の1960年の随筆です。人生の知恵が詰まっています。曰く「人間の器量、人物の大小、これはすなわち人間の運命の別名でしょう」「小説家と歴史家というものは、表面こそ二つの別々のものではあれ、少…

50の神習慣

「50の神習慣」を読みました。副題は「あらゆるストレスが消えていく」です。東大病院の元教授、矢作尚樹氏の著作です。以前、彼の「人は死なない」を読みました。スピリチュアルな香りのする本でした。この本も多少の匂いはしますが、概ね、真っ当な意見で…

フロベール、ゾラ、モーパッサン、イプセン

「居酒屋、女の一生」(週間朝日百科 世界の文学61)を読みました。フロベール「ボヴァリー夫人」、ゾラ「居酒屋」、モーパッサン「女の一生」、イプセン「人形の家」のあらすじと評価を読みました。当時のブルジョア階級女性の生態を知りました。男性優位の…

Fusion360マスターズガイド

「Fusion360マスターズガイド」を読みました。3D-CADソフトの解説書です。基本的な操作方法の解説がほとんどないので、初心者には不親切です。 そこでYouTubeで解説動画を調べたところ。やのすけ氏の【初心者向けFusion360】の動画を見つけました。この動画…

幼年期の終わり

「幼年期の終わり」を読みました。著者、アーサー・クラークは「2001宇宙の旅」の原作者です。SF小説の傑作といわれています。いつか読んでみたいと思ってました。 ある日、地球の各都市に巨大な宇宙船が不気味にあたわれるところから物語ははじまります。そ…

史記を語る

「史記を語る」を読みました。これまで「史記」といえば「列伝」のことで、他の部分や構成には全く興味がありませんでした。本書で、王朝の正史が「本紀」、年表が「表」、文化史が「書」、列国や諸侯の歴史が「世家」、そして個人の伝記が「列伝」でである…

日本の歴史を読みなおす

「日本の歴史を読みなおす」を読みました。著者、網野氏によれば14世紀頃に日本の大変化でがあったとのことです。現代は、それに次ぐ大変化の時代であり、歴史の学ぶこと必要があると述べています。 普通の歴史書では、公家から武士へ、室町から江戸など、政…

出雲大社

日本の神社1「出雲大社」を読みました。8年前に現地を訪れました。会社売却により社長を退任して、失意のうちに全国の有名神社を巡っていました。古事記、出雲風土記を確認しながらの旅でした。大国主命が天照大神に国譲りをした話と自分が重なり、思いのほ…

鬼滅の刃

コミック版「鬼滅の刃 を全巻よみました。漫画全巻ドットコムでは品切れが続いていましたが、ようやく購入できました。昨年、「鬼滅の刃」が話題になって、早速、テレビアニメ版をAmazonPrimeで全話視聴しました。あまりにも面白くて二回観ました。その後、…

いきの構造

「いきの構造」を読みました。若い頃に読んだ記憶がありますが、読み終えたかどうかは定かではありません。この著作は論文に近く、難しい用語に阻害されて読みすすめるのは難行苦行です。まずは、江戸時代の西鶴、浄瑠璃、生活様式など著者の知識の豊富さに…

毒舌、身上の相談

今東光「毒舌、身上の相談」を読みました。昔、週刊プレーボーイに連載していた「相談」をリアルタイムで読んでいました。今読んでも抱腹絶倒、意味もよくわかるようになりました。人生の機微、辛酸をなめた人のありがたいアドバイス満載です。小説家にして…