地域販売戦略

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…本書を読んでたいへん勉強になりました。…話題が集客技術論に傾きがちですが、エリアマーケティングの原点に立ち返る必要があると痛切に感じます。

著者は産能短期大学助教授、大林一三氏でサンマーク出版から1990年に刊行されました。副題は「営業革新の処方箋」です。

(要約)


エリアマーケティングとは、気候・風土・歴史的背景およびその中で培われた人々の生活などを調査研究することによって、地域特性を把握し、それに基づいた戦略を立案・展開して限られた環境の中で最大の成果を実現しようとする活動である。エリアマーケティングは、まずエリアの区分を発見することであり、環境としてエリアを捉えることである。

景気、行政、技術、業界などの一般条件をつかみ、地域の特牲をつかむことが第一である。さらに自社の企業競争力を分析することが必要である。その後に地域戦略を立てる。その際、統一の原則、集中の原則、能動の原則、警戒の原則、機動の原則、奇襲の原則、を忘れてはならない。製品戦略、広告宣伝戦略、販売チャネル戦略、販売促進戦略,競合他社戦略、営業戦略を立ててから活動計画に入る。

設定した販売目標が適切かどうかは、単に目標が多いか少ないかではなく、高ければ高いなりにそれを実現するための戦略や戦術が練ってあればよい。可能性が曖昧な計画はいけない、過去の実績だけに頼るのはいけない、安易な上乗せはいけない。有効な販売目標は科学的に設定される。

エリアマーケティングを推進するためには、地域の営業拠点に対する大幅な権限委譲と、担当者の能力開発を条件とする。

2004年2月16日

地域販売戦略―営業革新の処方箋

地域販売戦略―営業革新の処方箋