ブームについて

「ブームはどう始まりどう終わるのか」(中川右介著 岩波アクティブ新書)を読みました。クラシックカメラブームの盛衰を著した本です。これをフィットネスに当てはめるのには無理がありますが、自分に対する警鐘として読みました。著者はブームには8つの法則があると述べています。ボウリングやたまごっちなどを思い出してください。


●法則1 ブームは「作られる」のではなく、「発見」される

過去の水中歩行や現在のホットヨーガ、岩盤浴ゲルマニウム温浴はヒットの域でブームとは呼べないかもしれませんが、この業界でも急速な「消費」が起こることは経験的にわかります。

●法則2 複数の教祖が現れる

かつてのNさんやNさん、現在のFさんが想起されます。大手4社の創業者(I、G、S、Sさん)なのかもしれません。

●法則3 何らかの「特別な地」が必要とされる

米国ではないかと思います。ニューヨークやロスでしょう。

●法則4 原点が頂点であり、到達点である

ジリジリと消費拡大しているようですので、今のところ当たらない気がします。

●法則5 大新聞がとりあげたときがピークである

本格的には取り上げられていないような気がしますが、吉永小百合さんがフィットネスクラブに通っていることが記事になったりします。

●法則6 必ず新規参入する人・企業が現れ、市場を荒らす

コンビニフィットネスとか小型ジムなどのことかもしれません。介護業者もそうかもしれません。大手企業はバブルの時に大失敗しているので再参入を躊躇?しているようです。

●法則7 売り上げ下落の理由が見つかるときはもう終わり

これから大幅ダウンがくるかもしれません。起こるとすれば、小さな事故や事件から「消費者離れ」が始まるような気がします。

●法則8 拡大への動きが止まると、二度と盛り上がることはない

バブル崩壊後、縮小や停滞・拡大など何度も繰り返しているので、当たらないかもしれません。

以上の法則を吟味するとフィットネス業界は「ブーム」ではないが危ういかもしれないという畏れを感じました。安定的で健全な発展のためには、当業界は「生活との密着度」「クラブライフサポート」「効果」を重視しなければなりません。「天使のように大胆に、悪魔のように細心に」経営する決意を新たにしました。

2006年7月31日

ブームはどう始まりどう終わるのか (岩波アクティブ新書)

ブームはどう始まりどう終わるのか (岩波アクティブ新書)