備忘 「私は若者が嫌いだ」

(P.96)納得がいく仕事や生活が手に入らないのはすべて自己責任、と言うつもりはないのだが、「すべて会社や大人、社会の責任」と思い込みすぎている。”お客様感覚”の若者が多いとしたら、それもまた深刻な問題といえるだろう。

しかし若者を「サービスを享受するお客様」に仕上げてしまったせきんんは、大人たちにある、…。ある時点まで彼らのごきげんをとり、手取り足取りで楽しませてきて、あるところから「あとは自分の力で何とかして」と放り出しても彼らの意識がガラリと変わることはありえない。

子供や若者を大切にすることと、彼らに一方的にサービスを提供してお客様扱いしすぎないことは、本来であれば矛盾なく両立するはずだ。

楽しいことや身につけたほうがいいことを次々、与えたり、いくつか同時に並べて選んでもらったりするのではなく、準備だけ整えたらあとは自ら見つけ、手に入れられるように導くこと。すべてを提供すんるのはやめること。これがいま、大人に求められている。

(P.164)そして彼らにみられる特徴として、「会社や上司、社会が悪いから自分が病気になったと周囲を非難する他罰的な傾向」や「うつ病の診断にも協力的で、自らの診断書を要求し、仕事を休むことへの躊躇」もないことをあげ、治療の要点として…「その人の性格や対人関係能力などを把握し、役割意識を持つことへの嫌悪感を取り除くことが必要。物事がうまくいかないのはうつ病のせいではなく、生き方に問題があるのだと気づくことが必要」と若者たちに気づかせる

(P.196)最近ではキャスターの筑紫哲也さんがなくなったとき、ネットを中心にかなり厳しいバッシングがおきたことが、どうしても理解できなかった。筑紫さんは長い間、ジャーナリストとしての活動を通して国益を損なってきた、というのが彼らの言い分のようだが…

私は若者が嫌いだ! (ベスト新書)

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