相棒 劇場版

「相棒 劇場版」を観ました。テレビの方があっさりしていてよいように思います。話が錯綜していて分かりづらいのではないかなあ。殺人犯の動機に同調し過ぎでは…。前半の愉快犯的犯行と後半の恨み的犯行の調整がうまくいっていないと思いました。脚本の問題ですね。

昨日、NHKのある番組で「人間とは協力するサルである」と定義していました。人間だけが利他的な行動ができる唯一の生物だそうです。極言するとジコチューは人間ではないということです。日本人は他国に較べて他人を信頼しない比率が高い民族だそうです。これには驚きました。ベネディクトの「菊と刀」によれば、昔、日本社会は「罪」ではなく「恥」で規律が保たれていたようです。今、「恥」から「罪」に移行している最中なのかもしれません。今は言ったもの勝ち、恥知らずが勝者になっているように思います。損得勘定が価値観の中心になります。同時に、自己責任を強く問われ、甘ったれた人間は排除されることになります。現象的には訴訟社会に移行していくのでしょう。最近は普通の人がすぐに「訴える」と叫ぶ社会になりました。善し悪しは別にして、長い間には考え方が米国流になって安定すると思います。それまでのあいだ、心優しい人たちの受難が続きます。私自身はどちらでもいいと思っています。

相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン〈通常版〉 [DVD]

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