ファウスト

ファウスト 第一部」を読み終えました。「不幸になった娘はあいつだけではない」というのが最大の裏切り言葉であると、「愛の無常について」(亀井勝一郎)に書いてあったように記憶しています。この言葉を見つけました。

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ファウスト〈第1部〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)


メフェストフェレス はじめてのおかたでもなかろうぜ。

ファウスト …今何といった、はじめてのおかたでもなかろうとな。ひとりではすまないというのか。はじめてのおかたが、すべての罪をあがなっても、それでも足りないというのだな。

「はじめてのおかた」というのはイエスキリストのことだそうです。そして結局、一部では「時よとどまれ。おまえはじつに美しい」とは言わなかった(言えばファウストは破滅する約束をメフェストとしている)。この先の二部が楽しみです。