親鸞の浄土

山折哲雄著「親鸞の浄土」読みました。親鸞について全く誤解していました。若い頃「歎異抄」「出家とその弟子」を読み、「善人なおもちて往生をとぐ、いわんや悪人をや」を誤解していました。善人でも天国にいけるのだから、まして悪人はなおのこと天国にいける、誠に都合のよい教えです。これでは、極悪人の免罪符になってしまうと薄々感じていました。親鸞の主著「教行信証」にはそうは書いていないそうです。


…極重悪人が宗教的に救済されるためには二つの条件が必要だと、親鸞はそこで主張していたのである。その条件とは何か。善き師につくことと深く懺悔すること、その二つの条件である。(p.133)

また親鸞の名前の由来が、善き師のインド人「天親」、中国人「曇鸞」から一字づついただいたとのこと、勉強になりました。それにしても唯円と明治の暁烏敏に騙されていたようです。

親鸞の浄土

親鸞の浄土