加藤和彦さん逝く

加藤和彦さんが亡くなりました。ザ・フォーク・クルセダーズ(The Folk Crusaders)のメンバーであり、サディスティックミカバンドのリーダー、最近は坂崎幸之助さんと「和幸」を結成して頑張っているなあと思っていた矢先の自死でした。

私は中学時代、フォークルに大きな影響を受けました。小学校の頃は街の映画館で「若大将シリーズ」に明るい未来を重ねる純朴な少年でした。そのあとはフォークルです。彼らの人間理解とか批判精神の真似をしていました。「きつね」とか「戦争は知らない」、ドラマの主題歌「明日晴れるか」など、今でも時折、くちずさんでいます。

さて、自死の原因はきっと「鬱」でしょう。それ以外考えられない。死んだことに対する誹謗中傷がすごいという指摘がいくつかのブログにあったので、2チャンネルや他のブログを見て回りましたが、予想したほどの酷さではありませんでした。若者になじみが薄いのかも知れません。

また、youtube加藤和彦さんを見て回り、自分なりに追悼していました。ミカバンドの「サイクリングブギ」は、結成当時、かなりのアップテンポでホントに調子の良い曲だったのだなあとあらためて感心しました。「タイムマシンにお願い」は、やはり、加藤ミカさんが良い。ただ第2結成の霧島かれんさんは美しい、第3結成の木村カエルさんは負けてます、でも、歌は一番うまいかもしれません。メンバーの高中正義さんのギターに昔から痺れています。聴き直してみるとやはり痺れて、ituneでアルバムを購入してしまいました。前述の2曲も良かったのですが、「帰れない二人」「まだまだ産婆」のよどみのない、泣くような「音」に感動しました。さすがです。

それはともかく、昨年の10月3日にこのブログで「感謝」という表題にて、フォークルの事を書きました。その後、youtubeに動画がアップされました。歌詞はネットにないので私の聞き書きで載せておきます。加藤和彦さんはこの歌を意識して亡くなったと思います。…そう思いたい。

2009.10,3 「感謝」

ザ・フォーク・クルセダーズ(The Folk Crusaders)を知っていますか?

1960年代後半に一世を風靡したグループで、フォークルという略称でも呼ばれていました。2002年11月17日NHKホールで、そのフォークルが新結成記念解散音楽会を行いました。このときのメンバーは加藤和彦北山修、端田のりひこの代わりにアルフィー坂崎幸之助さんでした。NHKのBSで録画したのでたまに見てます。

その時、歌われていた「感謝」は感動です。リコーダーの響きがぴったり。数年前に母を亡くしたのですが、この歌を聴く度にしみじみとしてしまいます。残念ながらyoutubeにはありませんでした。itunesにもありませんでした。昔の歌で一番好きなのは「戦争は知らない」です。若い人は知らないだろうなあ。…

作詞 きたやまおさむ

作曲 加藤和彦

 

長い橋を 渡る時は

あの人は帰らぬ

流れ星の ふりそそぐ 白い夜の舟で

消える御霊 見送りながら

心からの感謝を

 

深い川を 超えたならば わたくしも戻らぬ

だから今が 大事すぎて 幕が降りるまでは

恨みつらみ 語りつくし

心からの感謝を

 

恐がらないで 顔を上げて 見守っているから

陽はまた昇る 昨日のことは 振り返らないで

次第次第 うすれる意識

さらば 愛しき者よ


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