世界でいちばん会社が嫌いな日本人

「世界でいちばん会社が嫌いな日本人」(斎藤智文著 日本経済新聞出版社刊)を読みました。題名ほど過激な本ではありません。経営者として反省するところが多々ありました。ホームページや会社案内に嘘はないか、再確認しなければなりません。お題目は立派ですが、本当に従業員を大切にしているか、我が胸に問うてみました。この辛さが経営だなあと妙に感じ入ってしまいました。備忘します。


…「従業員満足度調査を定期的に実施している」…企業に、やる気の高い人が多いこともわかった。(p.49)

…何かをやめる時こそ、経営者から従業員にわかりやすく理由や状況を説明しなければならない…凍結・延期・中止の結果、社員のやる気を奪うことが多いので…(p.91)

(職場がいき生き生きする10の条件は)★任せる職場 人は何かを任せてもらうことで意気に感じ、やりがいが高まる。(p.92)

経営トップは現場の人と一人でも多く対話し、社員総会や社長懇談会、社長ブログなど、さまざまな手段で働く人に語りかけ、生の声を聴く努力をしてほしい。(p.104)

私は組織の持つ強みを伸ばすことと、それぞれの従業員の持つ取り柄を生かすことをしつこいほど強調している。それは多くの日本企業に問題発見、問題解決という観念が染みついていて、個々人に対してもできないことを指摘する傾向が強いと思うからである。問題は見えやすいので発見しやすく、強みは隠れていることがあるので発見が難しい。しかし、強みを発見する努力を惜しんではいけない。(p.109)

…「世の中には、結果やパフォーマンスを第1に上げる経営者がいるが、私はそういう考えは間違いだと思う。結果を求めるだけで結果が出るわけではなく、あくまで結果を出せる環境を作らなければ、いい結果は出ない。経営者は環境を作る努力をすべきで、その方が結局はいい結果を得られる」(p.150)

「人生はリレーションシップそのものである。…心から人が好きでなければ経営者は失格である。…」(p.213)

世界でいちばん会社が嫌いな日本人

世界でいちばん会社が嫌いな日本人