iPadで本を読む

iPadで本を読んでみました。利用ソフトは「i文庫HD」です。青空文庫から大杉栄「獄中記」をダウンロードして読み始めました。今までは「読めるかどうか」の確認でしたが、今回は紙の本との比較をしてみました。私は、通常、横になって、寝ながら本を読みます。最近は老眼で小さな字は滲んで読めません。iPadは重いので仰向けで読むのはきつい。身体を横にして、片手でiPadをおさえて、片手でめくるというのがベストポジションでした。初期設定ではバックライトが明るすぎて疲れますので、やや暗くしました。これで約1時間の読後、本と同様の目の疲労感で済みました。字の大きさを通常の3倍にしました。ページめくりは頻繁ですが、それほどのストレスは感じませんでした。著作権フリーの名作をいつでも読める時代に感謝です。

尚、「獄中記」は案外のんきな話で、楽しめました(実際は、大逆事件にも触れており、のんきな話ではないと思うが…)。刺激されて、大杉栄を殺した「甘粕正彦」を検索。甘粕は満州映画協会の理事長となり、ドイツ訪問時に当時の最新の映画技術を満州に持ち帰ったそうです。それは後に戦後、東映の黄金期を築くことにもなったとのこと。東映の源流であることをはじめて知りました。甘粕は、終戦時に、服毒自殺しました。辞世の句「大ばくち 身ぐるみ脱いで すってんてん」


甘粕正彦 乱心の曠野 (新潮文庫)

甘粕正彦 乱心の曠野 (新潮文庫)