宇宙は何でできているのか

「宇宙は何でできているのか」(村山斉著 幻冬舎新書)を読みました。哲学の3大テーマ「生死」「善悪」「宇宙」のひとつを解説しています。「宇宙の果てはどうなっているのだろうか」(池田晶子氏)を最新の科学がどう解釈しているのか、よくわかりました。私が学生の頃に習った宇宙観とは大きく変わっていました。アインシュタインの「物質はエネルギーであり、エネルギーは物質だ」をはじめて理解しました。また湯川さんや益川さんなどノーベル物理学受賞者がエキサイティングな研究(予想と実証)を行ってきたことを知りました。正直言って、第4章(粒子の説明)は素養のない私にはきつい内容でしたが、そのほかは、例が巧みで納得できる内容でした。横道にそれた話が、かなり面白いので、引き込まれました。宇宙は固定的なものではなく、膨張する存在であること。宇宙の大半は暗黒物質やエネルギーに満ちていること。宇宙と素粒子、極大と極小が相似していること。などなど、たくさんの新しい知識を得ました。

「永遠」の意味を考えさせられました。知的興奮を呼び覚ます書物として推薦いたします。


宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)