動的平衡

動的平衡」をよみました。福岡先生、最近、雑誌や対談でよく見かけます。本書で「もう牛を食べても安心か」の著者でもあることを知りました。福岡先生は、文章が平易で内容が濃い、素晴らしい学者、解説者だと思います。
この本を読んで、デカルト的な機械論では、生命活動を説明ができないことがよくわかりました。新聞が大騒ぎしてるES細胞はまだまだコントロール不能、遺伝子組み替え植物の危険性もよくわかりました。細胞内のミトコンドリアが独立の生物であったとは、初めて知りました。本当に驚きました。生物の死はエントロピーの増大に追いつかず秩序を失った状態のことである、との説明は大いに納得がいきました。攻殻機動隊の押井監督の生命観はこの辺から出ていることにも気づきました。良書です、世の中の見方が変わります。一読をお薦めします。

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか