考える技術・書く技術

「考える技術・書く技術」を読みました。良書です。長年にわたり社内で(上場企業)企画書を書いてきました。社内では読み手の理解度はほぼ予想できるので、了解事項を省きガラパゴス的企画書を書いていました。しかし、この数年、社外に夥しい企画書を提出するようになって、社内の企画書では全く通用しないことが分かりました。この本の中には私が苦しみながら編み出した幾つもの手法が、あっさりと提示されています。不確かなことの確認もでき、知らなかったこともありました。企画を生業にする人に必読の書ではないかと思います。さすがに、コンサルタントではないので、第三部「問題解決の技術」は読み飛ばしました。何度も読んで、実践、習得するための教科書です。備忘します。

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

…先ず全体を要約する考えを述べ、そのあとに個々の考えをひとつひとつ説明していくことです。このことは、いくら強調しても強調し足りないほど重要なポイントです。(p.10)
わかりやすい文書を書くキーポイントは、筆をとる前にまず各々のメッセージをピラミッド型に並べてみて、3つの鉄則に照らし合わせてみることです。(p.17 3つの鉄則 1.どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること 2.各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること 3.各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること)
導入の部分で…文書の最初から読み手をぐいぐい引きつけなければ、…読み手の関心を最後までもちこたえさせることができません。読み手をひきつけ続ける確実な方法は、ただひとつ、読み手が抱く疑問を見抜き、その疑問にずばり答えていくことです。(P.26)
…過去の出来事は導入部に書きなさい(P.43)
導入部の「複雑化」とは多くの場合「問題」ととらえてかまいません…(P.51)
…導入部の長さは…2つか3つの段落で十分でしょう。(P.58)
演繹法のまどろこしさを考えると、少なくとも「キーライン」レベルでは演繹法を避け。かわりに帰納法での表現を常に心がけるべき…(P.85)
キーとなるテクニックは、メッセージをグループ化して1語であらわすことです。この単語は常に種類をあらわす名詞になります。(P.93)
それぞれのレベルで、見出しがひとつで終わってはならない…見出しは、考えの本質を表現するにとどめる(P.240)
…「キーライン」レベル以下の補助ポイントについて、そのポイント全体にアンダーラインを引き、考えの階層構造をわかりやすく示すという方法があります。(P.242)
…メモひとつにつきインデント設定はひとつにとでめてください。異なるインデント設定を用いると、視覚効果が失われてしまいます。(P.249)