口語訳 古事記 完全版

「口語訳 古事記 完全版」を読み始めました。古事記について調べていると著者、三浦佑之氏にいきあたることことが度々です、1946年生まれ、千葉大学を経て、大正大学教授、古代文学、伝承文学研究専攻とあります。多分、古事記研究の泰斗なのでしょう。冒頭に「わたしは、この本にひとりの古老を登場させ、古老の語りによってふること(古事)を再現しました。…この古老は、おそらく7世紀の中頃にヤマトの王室の近くにいた人物です。…その王のために、そして同時に、敗れていった者たちのために語りごとを語り継いでいたのです。(p.9)」と記されています。読みやすく分かりやすい本です。書き出しの一文を記しておきます。

「なにもなかったのじゃ…、言葉でいいあらわせるものは、なにも。あったのは、そうさな、うずまきみたいなものだったかいのう。…見てもおらぬのでのう。知っておるのは、天と地とが出来てからのことじゃ…。天と地とがはじめて姿を見せた。その時にの、高天の原に成り出た神の御名はアメノミナカヌシじゃ。…(p.16)」

口語訳古事記 完全版

口語訳古事記 完全版