腕白小僧がいた

「腕白小僧がいた」を読みました。写真集ですから観たといった方がいいかもしれません。土門拳さんの子ども写真集と当時発表された文などで構成されています。懐かしい子どもの写真です。私よりわずかに上の年代です。主に写っているのは1954年頃の小学生です、今65歳くらいの人たちです。東京の下町に育った私にはよくわかります。屈託なく、元気いっぱい路地裏で遊んでました。紙芝居、粘土、飴や、縁日、お祭り、野球、そんなことを毎日飽きずにやってました。当時、親は子どものことなんか気にする余裕はありませんでした。工事現場のいかだ遊び、度胸試しの舞台の上の端歩き、今なら仰天するような危険な遊びで盛り上がってました。ガキ大将が仕切って、怪我がないように遊んでくれました。一時は私もガキ大将でした。後半の「筑豊のこどもたち」の写真は私の生まれ育った場所とは、かけはなれており、十分には理解できませんが、当時、貧しいことを恥じる風潮はありませんでした。また一部、戦前の子どもの写真があります。伊豆や沖縄の子どもたちの写真。何人が戦禍を乗り越え、生き延びただろうか…

土門拳 腕白小僧がいた (小学館文庫)

土門拳 腕白小僧がいた (小学館文庫)