自然をつかむ7話

「自然をつかむ7話」を読みました。岩波ジュニア文庫の一冊です。著者は海洋学者です。易しいかと思いきや、さにあらず、科学の本ですから飛ばし読みでは、ついていけませんでした。第4話、2001年宇宙の旅の解説から読み始めました、この映画は何度も観ており自分なりに解釈していました。概ね私と同様の解釈でしたが、デイヴが光に包まれるシーンが時間を表し「生と死」を象徴していることを明瞭には理解していませんでした。著者の解説にしたがってもう一度、観なおす必要を感じました。
そのほかの話もそれぞれに興味深いものでした。ルクレティウスの「物の本質について」を日本に紹介したのは寺田寅彦だそうです。「1417年、その一冊がすべてを変えた」本のことです。中国内陸の楼蘭にも言及しており、NHKシルクロードで見た映像を鮮明に思い出しました。また著者によれば北極点を探検したナンセンの船の名は「フラム」だそうですが、この土曜日、朝日新聞のフロントランナーに出てきたアートディレクターの名前は「北川フラム」さんで、そのセレンディピティに驚きました。「フラム」とはノルウェー語で「前進」という意味だそうです。

自然をつかむ7話 (岩波ジュニア新書)

自然をつかむ7話 (岩波ジュニア新書)