「古事記を読みなおす」を読みました。古事記と日本書紀を「記紀神話」として日本(ヤマト政権)の公式歴史書とするのは間違いであると指摘しています。古事記は序文に書いてあるような天皇の命令による書ではなくて、その時代に伝わっていた口伝承の集大成として7世紀後半に文字化されたと見ています(序文は8世紀後半)。謡のような形式で日本の歴史、天地創造、出雲神話、天孫降臨、神武東征などが子孫たちにドラマチックに伝えられていたようです。日本書紀には、出雲神話のエピソードが、ほとんどありません。律令国家成立後のヤマトでは出雲は一地方に過ぎないからだそうです。ふーん。…常陸風土記では、ヤマトタケルは天皇(大君)とされており、古事記の系図でも妻、子が示されている珍しい皇太子であるとのこと。タイムマシンで確認したいなあ。★★
- 作者: 三浦佑之
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 新書
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