福沢先生を憶う

「福沢先生を憶う」を読みました。幕府の軍艦奉行、木村芥舟摂津守の福沢諭吉追悼文です。古文調ですが、実に読みやすい名文です。諭吉と木村は、咸臨丸で一緒に渡米しました。諭吉は、米国を見聞したくて、木村に知遇を得、許されて渡米を果たしました。
その恩を一生忘れず、不遇の時も、病の時も、金銭援助も含め支援しました。諭吉といえば、硬骨にして皮肉家という印象が強いけれども考えを改めました。序文は書かない主義の諭吉が木村芥舟の著作の序文をよせました。そのなかで木村からの恩義を切々と述べています。人の付き合いはかくあるべしと、大いに教えられました。尚、最後の面会の日に諭吉は、亡くなりました。★★