マーケット感覚を身につけよう

お金がないからできない、時間がないからできない、それじゃあ、いくらあれば、起業できるの?、どのくらい時間があれば成功できるの?
マーケットは変化しています。今までの経験だけでは生きていけません。「売れるものに気づく能力」「価値を認識する能力」を開発すれば、自己実現は簡単なことです。了解しました。備忘します。

…しかしトヨタの工場で実践されていたのは歩留まりを高くするためのノウハウではありません。その中心になったのは、不断に現場を改善していこうという一人一人のワーカーたちの意識でした。一方アメリカの工場に導入されたのは、こうやって歩留まり率を改善するというノウハウだったんです。ページ109
…これからはあらゆるものが市場型取引に移行し、今よりずっと多くの人が、市場化という現象に巻き込まれます。本書で挙げた例からも、投資やビジネスに縁がない人も含め、全ての人にマーケット感覚は必要なのだということが、理解していただけたと思います。ページ101
…例えばGoogleGmailというメールサービスは今のところ無料ですが、その事業に大きな価値があることは明白です。新しいビジネスアイデアについて、すぐにそれでは儲からないという人がいますが、ここでの儲からないとは大抵の場合、マネタイズが難しいという意味です。ですが私はマネタイズにはあまりこだわらない方が良いと思っています。重要なのは儲かるかどうかではなく、価値があるかどうかなのです。ページ110
…日本の製造業はよくmade in japanを売りにしようとしますが、それと同等以上にused in japan accepted in japan bestseller in japanには価値があります。ところが日本のメーカーは、日本製には強いこだわりがあっても、日本で売れていることに価値があるとは、まだ気がついていません。ページ130
…選んでもらうとか相談に乗ってもらうといった非伝統的な価値に至っては、コストの積み上げによるプライシングは不可能です。自分独自の価値基準を持ち、コストがからではなく、利用者側からのプライシング能力を身に付けること。その訓練こそが必要なのです。ページ159
…失敗経験がないということはこれまで人生において、チャレンジをしてきていないとみなされるからです。できる範囲のことしかやってこなかったのでは、高い目標掲げた経験が無いのではと疑われるのです。ページ198
…何かを学ぶ際には、2つのステップを経ることが必要です。1つは、組織から学ぶこと、もう一つが、市場から学ぶことです。組織からの学びには、学校に通って学ぶ方法と、会社に入って上司や先輩の指導を受け、研修に参加してもらうという方法があります。一方、市場から学ぶ方法は、「やってみて失敗し」(もしくは拒否され)その失敗や経験から学ぶという形なります。何であれ成果を出すためには、正しい方法を習い、反復練習で覚えるというステップと「学んだことを実践し現実的な環境下で成果が出せるよう経験を積む」という2つのステップが必要です。ページ203


…いち早く変化の兆しに気づき、新しい世界で価値を提供する方法、市場から(失敗しながら)学ぶことができるかどうかです。それさえできれば、変化は恐れるものではなく、心から楽しめるものになります。ページ251