読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

仕事の教え方

経営参考BOOK vol.163「仕事の教え方」(みずほ総合研究所)を読みました。仕事上の読書です。副題は「部下が仕事を覚えないと嘆く上司のための」です。「教える」とは「望ましい行動」を身につけさせることと定義しています。仕事を分解して「望ましい行動」を見つけること、「望ましい行動」とその継続方法を教えること、「望ましい行動」を続ければ結果がついてくること、を解説しています。勉強になりました。備忘します。

…部下の行動に着目し、その行動を変えさせるるように指導することなら、方法を習得すれば誰でもできます。ページ4
…教えることによって望ましい行動を引き出せるということ。 もう少し詳しく説明すると次のようになります。「相手に身に付けて欲しいと望んでいるのに、まだできていない行動ができるようにすること」「必要な時に望ましい行動ができるように導くこと」「相手の間違った行動を正しい行動に変えること」ページ5
…教えるという行動には、「理解させる」「覚えさせる」「考えさせる」という行為が含まれるのです。ページ5
…結果を変えさせたいと思うなら、途中の行動を変えさせる必要があるのです。注目すべきは、結果ではなく行動です。…上司はまず、成果につながる行動をきちんと見極め、部下がその行動をまだ習得していないなら、きちんと見つけるまで細かく指導する必要があります。間違った行動を取っていたなら、正しい行動を取れるように指導します。すでに正しい行動を取っていたなら、さらにその行動を続けるように動機付けすればよいのです。これが部下に仕事教える際の基本姿勢です。ページ5
きめ細かく、丁寧に教えるのが最も効果的で、結果的に早道なのです。ページ6
経営方針は幅広い層に向けて発信されるので、どうしても抽象的な表現になります。経営方針を実現するためにどのような行動を取ればよいかを考え、部下に伝えるのが部門のリーダーの役割です。会社の方針が出てきたら、それをブレイクダウンして具体的な行動目標に翻訳し、部下に伝える必要があるのです。ページ7
…「MORS( モース)」の法則(具体性の法則)で「行動」を定義しています。・計測できる(教えることができる)・観察できる(見ることができる、または聞くことができる)・信頼できる(多くの人が同意できる)・明確化されている(誰が、何を、どのようにするかが分かる)この4つの条件を満たすものを行動としています。…このようにモースの法則を念頭において数や期限、とるべき行動を明確に伝えれば、だれでも同じ作業ができます。 ページ7
…教育や育成がうまくいかないとき、その原因を本人の心の問題に求めるのではなく、あくまでも行動に焦点をあてます。人間的な感情は大切にしながら、やる気や根性という根拠のない精神論には関知しないということです。…ひとつめは最初から仕事の話はしないこと。… 2つ目はまず上司の方から心を開くこと。 ページ8
…最も大切なものは職場での朝夕の挨拶です。…挨拶は、信頼関係を築くための土台です。「おはよう○○さん」「○○さん、お疲れ様でした」と名前を添えて挨拶をすれば、「あなたのことをいつも気にしているよ」「今日もしっかりあなたのことを見ているよ」という強いメッセージなります。ページ9
…教え方を自己チェックし、改善することで教えるスキルは向上します。ページ10
若い部下は、仕事を通じてどのように成長したいと考えているのか。それを把握しておけば、適切な言葉で指導ができます。部下は自分を理解してくれている上司に信頼感を抱き、成長スピードも早まります。ページ11
…仕事教える前提として、話しやすい関係になっておく必要があります。つまり上司は、部下の話をじっくり聞くという行動を増やせばよいのです。ページ11
新入社員や新たに移動してきた社員に対しては、「はじめてのお使い」に送り出す子供のと同じように、行動を分解して丁寧に教える必要があるのです。ページ12
作業を分解する時、最も簡単な方法は、その作業に秀でた社員のやり方を観察することです。ページ13
要点を漏らさず、部下にきちんと教えるためのポイントは、教える内容を「知識」と「技術」に分け、明確に切り分けて説明することです。…教える内容を「知識」と「技術」に分けることによって、教える順番や教える範囲がすっきりと体系化できます。ページ14
次に行うのは、部下がその仕事についてどこまで知っているかどこまでできているかの確認です。…まずは知識のチェックです。…技術のチェックは、技術の擬似体験をするロールプレイング形式で実際にやってもらうのが良いでしょう。ページ15
部下に仕事を教える時の、「これができたから、次はここまでやってみよう」とスモールゴールを提示しましょう。…スモールゴールは、「その部下が少し頑張れば達成できる程度の難易度」が理想的です。ページ16
望ましい行動を理解させ、スモールゴールを設定した反復トレーニングで「やり方」を教えれば、部下は望ましい結果に結びつく行動をとるようになります。しかしそれだけでは十分ではありません。やり方を理解しても、「継続の仕方」を教えなければ、望ましい行動は見つからないのです。ページ17
部下の望ましい行動を継続させるには、行動した直後に結果ではなく行動そのものを褒めます。…行動をー褒めれば、それなりの努力をしているすべての人が対象になります。全員に褒められる機会があるということで、モチベーションがあがるのです。ページ18
…もっとも継続しやすいのは、「ポジティブな結果が、行動の直後に、確実に得られる場合」です。…「ポジティブ」「直接」「確実」の3拍子揃った結果が得られたとき、人は自ら進んでその行動繰り返すのです。仕事上の行動も同じです。ページ19
…部下に迎合したり、部下の顔色をうかがうような上司は最悪です。部下は、納得がゆく形で自分を育ててくれる上司を求めています。…部下は、間違ったことを指摘してくれない上司を信用しません。…「どの行動がいけなかったのか」「なぜいけなかったのか」「その行動どう変えるべきなのか」ということをしっかり指摘し、誤った行動を改めさせなくてはなりません。ページ20
部下を叱る時に重要なのは、「結果」を叱るのではなく、誤った「行動」を叱ることです。ページ20
…このような人格攻撃は、部下との人間関係を悪くし、成長の妨げになるだけです。感情的にならず、部下の成長を願う気持ちで具体的に叱りましょう。ページ21
…結果を出せない部下は、この重要な行動が取れていない、もしくは続けていない場合が多いのです。この重要な行動を行動科学マネジメントでは「ピンポイント行動」と呼んでいます。それを抜き出して確実に継続して行えるように指導すれば、伸び悩んでいた部下が成長の道を歩みだすことができます。ページ22
ピンポイント行動計測するのは、部下に望ましい行動を定着させる手段だということを忘れてはなりません。…ピンポイント行動へのフィードバックは行動した直後(1分以内)が理想的ですが、遅くとも2週間に1回はフィードバックしましょう。ページ25
ここで重要なのは、提供する報酬は単に満足感を与えるのではなく、あくまでも業績を上げるために必要な行動を引き出すことが目的だということです。そうした報酬には次の3つの要素があります。・感謝と認知・仕事と私生活の両立・企業文化や組織の体質・成長機会の提供・労働環境の整備・具体的行動の明確な提示。…部下は、信頼できる上司の言葉には耳を貸します。部下の求める快適な環境づくりができれば、部下はあなたを信頼できる上司と認めます。ページ27
人間はだれでも、「やりたいこと」「好きなこと」には集中して取り組みます。誰も見ていなくても手を抜くことはありません。反対に、「やりたくないけれどやらなければならない事」に対しては、できるだけ楽をしながら、最低限の努力しかしません。上司の仕事は、「やらねばならない」という部下の気持ちを、「やりたい」に変えていくことに他なりません。ページ28
伸び悩む部下を変化させるために、私が最も重視するのは部下からの信頼です。それがなければ、部下はついてきません。部下にとって信頼できる上司の条件は次の2つです。
・自分のことしっかり見てくれて、長所も短所も把握してくれてること
・自分の存在を認め、成長願ってくれていること
…「やらなければならない」という意識であれば、部下が見ているのは上司の顔色です。「どうすれば成果が出るか」ではなく、「どうすれば叱られないか」。これではパフォーマンスは上がりません。上司がやるべきことは部下の成長を願い、成長につながる行動を割り出し、その行動を継続させることなのです。ページ29
…部下の仕事を分解して見せる前に、上司自身が自分の仕事を細かく分解し、時間割に落とし込む作業をしてみましょう。ページ30
…「やらなくてもいいこと」を先に決めて仕事を絞り込んでいくのです。優先順を決めるために、まず先週1週間の仕事を一つ一つ行動に分解して、全部書き出してみます。そしてマーカーで色つけていきます。本当にやらなければいかなかったことは赤色、やってよかったと思えることを黄色、やらなくても良かったと思えることを青色。行動を見える化してみると捨てるべきだったもの、しなくても大きな影響がないものが見えてきます。ページ31
リーダーは部下の成長のために、会社の成長のために、そして何よりも自分自身の成長のためにチャレンジのスパイラルを作り出さなくてはなりません。部下に教える前に、まず自分自身の行動見直し、チャレンジのスパイラルを実感してください。ページ31