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ではまた、あの世で

ノンフィクションライター大泉実成著、故水木しげるに関するアンソロジーと追悼文です。テレビ「ゲゲゲの女房」の水木しげるは優等生で、本当ははるかに破天荒だったようです。そして温かい人だったようです。死に目にあっているせいか、覚悟ある一生、心に受け入れました。羨ましいです。備忘します。

ではまた、あの世で 回想の水木しげる

ではまた、あの世で 回想の水木しげる

日本にいるときは考える時間がないから75歳という年齢について考えたことがないんです。…こちらへ来ると時間がある。それで先タクシーの中で、いろんなことを考えたんです。人間が生まれて、恋愛をして、子供ができて、家を建てて、中年になって、老人になって、死ぬ。誰もがそういう運命ですからね。そこであおれも長い間生きたなぁ、みんな歳とったんだなあ。そして老いて死んでいくんだなと思ったんです。そうしたら涙がでてきたんです。ページ11
水木しげるは努力すれば金持ちなれるとか、根性があれば金持ちなれるとか、チャレンジすれば金持ちなれるとか、ポジティブシンキングすれば金持ちなれるとか、そういう空理空論は絶対に言わない。貧乏とはあの1985年の阪神タイガースの優勝のように、あらゆる人為的な要素を超えた自然現象なのである。ページ96
「妖怪とはに人類が長い間保っていた精霊信仰の残滓である。」「妖怪は世界共通でどこの民族でも1,000前後である。」「世界にはこのような目に見えないものに、目に見える形を与える仕事をしている人がいる。自分も長い間そういう仕事をしてきた」ページ105
人生に何らかの絶対的な価値を求めるのは、心が弱いからです。瞬時に消えていく屁のようなものに価値を見出し、満足するべきなんです。人生の幸せは80歳を過ぎてからです。…これからもそのような人生を送りますよ。ページ238