定年後の起業術

「定年後の起業術」を読みました。励まされました。熟年起業は、普通、家族、知人から反対されるそうです。でも私は、生きた屍にはなりたくない、昼飯の相手を捜し回りたくない、ボランティアはやりたくない、趣味のみで悠々自適はいやだと思っています。上場企業のサラリーマン上がりは起業に失敗、退職金を失うことが多いそうです。幸いに私は子会社といえ15年ちかく社長をやりました。若い頃は営業でした。売ること、資金繰り、採用、教育、一通り経験しました。熟年企業は一回きりです。若者のように七転八起というわけにはいきませんが…。本書のアドバイスにしたがい来年の3月までにはプランを内外に示し、出資をあおぎ7月には起業します。備忘します。

定年後の起業術 (ちくま新書)

定年後の起業術 (ちくま新書)

これからの10年間に、シニアで起業を志す人への指針を述べます。ズバリ結論から。ボーダレス(国際)、タニマチ(財政的支援)、絆(連帯)が、これからの企業に重要なつながり思ってくるでしょう。ページ43
自分がやりたい事業を現実化するためには、まず以下の4点を明確にする必要があります。それは「勝負する市場」「対象顧客」「競争相手」「顧客への売り込み方法」です。ページ114
事業計画では、自分が行う事業を文章で表現し、図や表も使って誰にもわかりやすい形で、書かなければなりません。それが完成して初めて、事業内容の実態とビジネスとしての有用性が明らかになります。事業したい、事業内容、事業目的、事業開始のタイミング、活動場所、事業運営方法、生産・研究開発、販売・流通・マーケティング、組織陣容、資金計画 ページ120
そこで、同じミスは今まで許すことにしたらどうでしょう。しかし、許す時はそのことが何が悪かったか、本人に知らせなければなりません。3回目のミスはアウトというのは、今まで許されたことを繰り返すのは、もううっかりでは済まない、悪意ないしは故意があると考えられるざるを得ないからです。ページ138
4つのすべきでないことは4つの失敗パターンに連動しています。その4パターンとは、資金ショート、経営者のワンマン化、競合による出し抜かれ、社員の無規律です。ページ143
起業家に唯一必要不可欠な要素があるとすれば、それは楽天性です。ページ150
私は、熟年起業にとって大切なのは権力や金の獲得ではないと思っています。大事なのは、生きがいの実現、やり残した夢や仕事の成就です。だとすれば、起業して、事業を軌道に乗せる過程で、さらに自分に対する信用と信頼が増せば生きがいにつながり、これほど嬉しいことはないでしょう。ページ200
配偶者や家族が一番知りたいのは、あなたの起業動機です。なぜ悠々自適の人生を選ばずに多くの人がリスキーと考えるシニア起業をしたかということです。これを縷々と説明すると本が書けるかもしれませんね。ページ209