事業の引き継ぎ方と資産の残し方

「事業の引き継ぎ方と資産の残し方」を読みました。古い友人の北岡先生の著作です。この五月に出版され、直後に献本いただきました。バタバタしているうちに本日読了しました。会社設立したばかりの私には、引き継ぐ事業や資産が残るかどうかも怪しいのですが、一般知識として面白く拝読しました。思えば、祖父は造船業の承継に失敗、義父も鉄工所の承継に失敗したのだなあと感慨深く読みました。ポイントは権限の継承と節税だと了解しました。また信頼できる専門家にまかせるべき事案です。備忘します。

事業の引継ぎ方と資産の残し方ポイント46

事業の引継ぎ方と資産の残し方ポイント46

  • 作者: 広瀬元義,工藤聡生,龍岡亮,河村好夫,鈴木忠伍,井上朋彦,田中一,眞?正剛,富塚昇,宮崎信一郎,小林修,小川正人,佐藤誠司,中町三雄,松井良行,岡?正毅,小嶋純一,北岡修一,井内敏樹,澤井大介,常住豊,石川和司,西井大輔,瀬尾貴政,浅木克眞,岡部芳告
  • 出版社/メーカー: あさ出版
  • 発売日: 2017/02/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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利益の出ていない部分があれば、たとえ売り上げが大きくても思い切って切り捨て、伸びている部門に経営資本を注入するという策を計画し、実行するようにしましょう。事業継承はピンチではなく良きチャンスなのです。ページ28
あらゆる企業に有効とは限りませんが、それはデットエクイティースワップと呼ばれる手法です。ページ42
何らかの理由で少数株や名義株を集約できず、後継者が安定して会社経営できそうにないと予想される時はどうすればいいのでしょうか。そのひとつの方法として、新株の発行があります。その新株を後継者だけに割り当てます。そうすることによって相対的な後継者の株式保有率をアップさせるのです。ページ52
贈与を受けた時点で、自社株の値段を後継者とそのほかの推定相続人との間で合意した額で固定することを可能にしたのが「固定合意」の制度載です。固定合意により、事業を引継いだ後継者は、安心して全力で経営することができます。ただし、固定する価格については、公正な評価が必要となりますので、経営者が勝手に決めたりができません。ページ65
事業継承のための様々な方策というのは、結局のところ悪い種を次世代残さないために、今の形を根本から改善し再検討することです。ページ102
ミッションとは、組織の基本的役割であり、使命です。ビジョンとは、その組織の将来の目標や目指す方向です。バリューとは、ミッションやビジョンを達成するためのメンバーで共有する価値観です。ページ112
相続税の申告も納税も、相続が発生した日から10ヶ月以内に行う必要があります。10ヶ月もあると思ってるとあっという間に機嫌が来てしまいます。相続には様々なやることが多いからです。特に事業継承に絡む相続ですと、個人のことから会社のことまで様々な手続きから挨拶から引き継ぎまで息つく暇もないでしょう。ページ172
顧問税理士に日々の会計業務にプラスして、授業承継も依頼する。これが経営者が最も本業に専念できる授業承継承継対策をしたいのです。ページ191