最新戦略PR 実践編

「最新戦略PR 実践編」を読みました。前日の入門の続編です。内容は繰り返しも多いのですが、幾つかの重要ノウハウを公開しています。戦略PRは大企業向きの戦略ツールである事がよく分かりました。企業コンセプトから「商品」が生み出され、その「商品」を「空気」に乗せて楽に売る方法の説明です。インフルエンサーは自然にできるのではなく、意識的に探し出し、契約する事を初めて知りました。仕掛けるとは知りませんでした。また、メディアが「商品」を取り上げるのではなく「商品を通じて見える世相」を取り上げたいのだというのはまさに至言だと思います。備忘します。

最新 戦略PR 実践編

最新 戦略PR 実践編

戦略PRの実践にあたっては、商品サービス情報や背景文脈が体系的に整理されてることが必須。ここはしっかりと抑えたいところだ。ページ27
具体的なリサーチの仕方に入っていこう。まず大きな手順として、次の3段階で見ることをお勧めする。①ネット検索を中心としたデスクトップリサーチ ②過去記事(過去メディアの報道)の検証とメディアヒアリング ③ソーシャルリスニングと消費者インタビュー  ベージ34
戦略PRの要諦は、そのストーリーが自然に広がり、そのことが商品に貢献するようになるということに尽きる。ページ57
インフルエンサーはテーマを放ち、情報発信する際に中心的な役割を果たす。専門性やスペシャリティーに加えて、本人の知名度や評判やコミュニケーションの力も大事なのはこのためだ。ページ62
戦略PRにおけるインフルエンサーの役割は大きく2つ。空気作りの文脈(関心テーマ)へ命を吹き込むことと、ダイナミックな情報発信のエコシステムを生むことだ。このうち、特に後者については、ここ数年のソーシャルメディアやキュレーションメディアの発達、またYouTubeに代表される動画コンテンツの本格化なので、非常に幅が広がりつつある。ページ71
大きなポイントとなるのは彼ら(メディア)は「商品」を取り上げたいのではなく、「商品を通じて見える世相」を取り上げたいのだと心得ることだ。ここに戦略PR的なアプローチの真髄がある。マーケターからすれば「商品」を取り上げてもらうために社会性を付加するというのが本音だが、メディアからすれば社会を切り取るために必要なら商品を取り上げるというスタンスだ。メディアとの対話では、後者の立場でいっしょに考えるくらいのスタンスが必要だ。ページ129
ソーシャル上のインフルエンサーが話題にし、それをバイラルメディアが拡散、そこポータルやニュースコーナーが拾い上げ、新聞社系が後追い取材し、テレビの情報番組で取り上げられたら一周サイクルが終わり。そんな感じなのが「今」なのではないでしょうか。ページ135