農業で利益を出し続ける7つのルール

「農業で利益を出し続ける7つのルール」を読みました。副題は「家族農業を安定経営に変えたベンチャー百姓に学ぶ」です。群馬県の農家の長男として生まれ、コンニャク栽培をしていたが、平成元年、コンニャク相場が暴落、破産の危機に見舞われた。活路を製品加工に求め軌道に乗りはじめました。その後、農業法人「グリーンリーフ」を設立し、売り上げ20億円の成功をおさめました。方針や計画など企業的な経営だと思います。成功の七つのルールとは「成功者のコツを学ぶ」「作物を商品化する」「「農家ならではの食品加工をする」「経営規模にあったお客さまを作る」「日記をつける」「手元資金があっても設備投資は借金」「方針管理手帳」だそうです。備忘します。

農業で成功するというのは、プロ意識を持って人並み以上の努力をし、顧客に満足を与え、仲間との喜びを大切にして、しっかりした収入を得て、家族を幸せにして子供に教育をし、農業にやりがいと誇りを持って次世代を育てることです。それが、本当の成功だと思っていますし、今はそれができる時代になったと思います。ページ55
純粋に畑作農業で成功したいなら、農地を借りるのが原則です。農地を買うのは、農業経営をする上ではナンセンスです。お金を持っている人が借金をせずに全部自己資金で農場を買ったとしても、総資本回転率が下がり、経営的には非効率になります。ページ62
農業経営は農業技術の良し悪しで決まると断言できるようになりました。農業に企画力や販売商品開発等の経営的感覚はもちろん必要ですが、いくら販売や商品開発しても、技術が未熟で農産物が良くなければ、経営は成り立たないのです。ページ76
農産物直売所に販売している人は、出荷している人同士が価格競争していて採算が取れませんと言います。一応自分で価格を決められるのですが、その販売価格を農家同士で安くしてしまうので、やはり採算に合わないことが多いのです。ページ89
ポイントは、他産業が当たり前にやっている経営技術なかには、農業に応用できることがたくさんあるということです。農業関係者だけでなく、他産業の経営者、会社と仲良くなって、知り合いを作ることで、今までにない商品開発が可能になってきます。ページ114
成功してるところに共通するのは、通常のメーカーが出している商品よりも、確かな品質と特徴と強みを持っていて、高い価格でも売れることと、農業生産から離れていないことです。しっかりした価値競争力のある商品を生産してるんです。ページ131
自社の規模に合わない過剰な投資をすれば、経営として成り立たせることが難しくなります。逆に、衛生管理投資がなければ、大きなクレームや大事故につながります。投資と生産のバランスをとりながら、最初は小さく始めることが技術の蓄積にもなり、ゆくゆくは成長させることになると思います。ページ135
農業で成功する一番のことが日記をつけることだと私は常に行っています。ページ173
健全な農業経営をしている人は無借金経営の人が多く、それを目指すことはもちろんですが、設備投資や売り上げ増、スタート時の資金需要で一時的に落ちたとしても、中小企業と同じように自己資本比率は30パーセントを目標にすることが大切だと思います。ページ190