銘酒誕生物語 小林酒造

 銘酒誕生物語(wowwowオンデマンド)を視聴しました。栃木県小山市の小林酒造(鳳凰美田)の物語です。蔵元は、第5代、東京農大卒、小林正樹氏です。廃業しかかった蔵を、妻と建て直した物語です。杜氏と妻と三人で酒造りに邁進、品評会で金賞受賞しました。リキュールでも成功しています。でも、まだ衒いのある方です。
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答えのない世界を生きる

「答えのない世界を生きる」を読みました。ライフネット生命、創業者、出口さんの推薦本です。前半は、「社会心理学講義」の内容と重なるところが多く、理解が容易でした。「虚構」「思い込み」が社会を作っているとの論は、「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ氏の論に近いと感じました。総じて諦観溢れる内容です。後半は、若い頃の旅行記やら苦労譚で楽しめました。フランス語がろくにできないのにアルジェリアで技術通訳をするくだりは、とても面白かったです。備忘します。

答えのない世界を生きる

答えのない世界を生きる

  • 作者:小坂井敏晶
  • 発売日: 2019/08/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

既存の知識体系から、どう距離を取るか。誰も疑問しなかった前提のいぶかしさに、どうしたら気づくのか。ノイズとみなされ、忘れていった様子に新たな光をどのように当てるか。そこに鍵がある。ページ25
だが矛盾に陥った時にごまかしてはいけないと私が言うのは倫理的観点からではない。矛盾のおかげで、新しい視点に気づくからだ。矛盾は正しく、従来の理論に問題があると示唆している。折角のチャンスをふいにしては、もったいない。ページ32
だが、留学に期待する最大の恩恵は、進んだ情報を本場で得る輸入業にはない。異文化からもたらされる知識は、加算的に作用して既存の世界観を豊かにするのではない。新しい知識を加えるのではなく、今ある価値体系を崩す。これこそが留学の目的だ。ページ40
矛盾に対して安易な妥協を求めてはならない。逆に矛盾を極限まで突き詰める意思が世界観の再構成を胎動させる。矛盾や対立がなければ、常識を見直す躍動は起きない。ページ43
人間や社会を対象にする学問において大切なのは創造性ではない。自分自身と向き合うことだと私は思う。そしてその困難さを自覚することだ。ページ46
自分の頭で考えるためには、どうしたら良いか。専門用語を避けて平易な言葉で語る。これが第一歩だ。科学でも哲学でも基礎的な事柄ほど難しい。述語に頼らず日常語で表現する時、わかっていたつもりの部分に論理飛躍があると気づいたり、問題解決の新たな可能性が発見される。ページ49
形のある人間が形を破ると形破り、形のない人間が形を破ったら形なしですよページ60
忘却、そしてさらに言えば歴史上の誤謬が国民形成のための本質的要因をなす。したがって歴史研究の発展は国民にとって危険な試みなのである。ページ69
…同一性を保証するのは、船の材料でもなければ、形でもない。同一性の根拠は当該対象の外部に隠れている。異なる状況を人間が同一化する。これが同一性の正体だ。時間の経過を超越して継続する本質が同一性を支えているのではない。対象の不変を信じる人間が同一性を錯覚するのである。ページ70
意識が変わっても行動は変わらない。だが逆に、行動が変化すれば、それに伴って意識も変化する。強い感情が行動を変え、その結果、意識も変わる。人間は合理的な動物ではない。行動を後から合理化する動物である。ページ90
…共同体が成立すれば、規範が生まれる。社会の全員が同じ価値観を持つのでない以上、必ず逸脱が感知される。逸脱のの一部は独創性として肯定的評価を受け、他の一部は悪と映る。犯罪と創造はどちらも多様性の同義語である。食物を摂取する側にとって腐敗と発酵が異なる2つの現象であっても、科学的には同じプロセスである事情と似ている。社会で付与される価値は正反対でも、既存規範からの逸脱であり、文化的多様性の結果であることは変わらない。ページ138
繰り返す。なぜ異端者が必要なのか。それは答えが原理的に存在しないからである。世の中に役立つ人材を大学で養成すると言う発想は、答えの存在を前提する。ページ142
だが、文化系学問が扱う問いには原理的に解が存在しない。そこに人文学の果たす役割がある。社会をより良くするためではない。何が良いかは誰にもわからないからだ。いつになっても絶対にわからないからだ。社会が全体主義に陥る社会の暴走を防ぐ。そのために異端者がいる。創造性なんて、どうでも良い。解が存在しなければ、創造性など無意味だ。技術と同じ意味で文化系学問の意義を量ってはいけない。解のない世界に人間は生きる。そこに異端者の存在がある。ページ143
処罰の正当性は国家だけに認められる。法治国家である以上、原則は日本も同じはずだ。「すでに社会的制裁を受けている事情を考慮して、寛大な処罰にする」こんな判決が下るのは原理的におかしい。懲罰権の私的行使を裁判官自らが認めるのは、法曹界の自殺行為である。公式な刑罰とリンチの乖離が性犯罪では特に大きい。ページ310

銘酒誕生物語 天山酒造

銘酒誕生物語(wowwowオンデマンド)を視聴しました。佐賀県小城市の天山酒造(三井の寿)物語です。第6代、七田健介氏です。九州大学卒、東京農大醸造学を学び、他の蔵で修行の後、母に請われて継承しました。品評会で金賞をとっても売れないことがわかり、市販酒のレベルを上げることに挑戦しました。精米の比率を75%でも美味しい酒を発案し、低温発酵の酵母に換えて、熟成貯蔵(2年寝かせる)で達成しました。良い米だからこそあえて磨かない」と語っています。社会活動「人米酒プロジェクト」も運営しています。思慮深いとても真摯な方です。
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幹部に言えない社長の悩み解決大全

「幹部に言えない社長の悩み解決大全」を読みました。中小企業のコンサルが社長にアドバイスする際の指南書です。実際、中小企業ばかりでなく大企業にも低レベルの経営者がたくさんいます。本書に書かれているような、ごく簡単なことも判断できずに社長を続けています。従業員、幹部社員が誠に気の毒です。備忘します。

幹部に言えない社長の悩み解決大全

幹部に言えない社長の悩み解決大全

  • 作者:白潟 敏朗
  • 発売日: 2016/03/03
  • メディア: Audible版

社長のゆずれない思いや考えに合わない幹部であれば、時間をかけて話し合った上で卒業してもらいましょう。ページ17
幹部とうまくいかない原因は、社長の幹部に対する悪口、能力不足の幹部に対する社長のマネジメント、幹部の悩みをじっくり聞いてないこと、かもしれません。幹部は社長の鏡です。改めて振り返ってみましょう。ページ22
まず、社長が幹部に読ませたい本を選び、幹部に買いなさいと指示してください。「買わない幹部がいるんじゃないかな?」その場合は会社から支給してください。そして社長が、幹部会で幹部に次の指示をしてください。次の幹部会までに、必ず課題本を読むこと。そして、①本を読んだ感想、②自分の仕事に生かせること、の2つをまとめてくること。ページ79
失敗させる覚悟で仕事を頼むと、意外と成功することも多いみたいです。これからは、幹部にじゃんじゃん失敗させる。それしかありません。まかせるよ、さようなら!ページ168
更迭する幹部には、次の内容を記した文書を渡し、社長と幹部で話し合いをします。①更迭する理由、②反省改善してもらいたいこと、③今後の期待。ページ242
「古参の幹部は取締役なんですが、やはり取締役は解任してもらったほうがいいと思うんです。」「なるほど定取締役から部長と言うよりも顧問と言う立場がいいですね。」ページ288

銘酒誕生物語 井上合名会社

 銘酒誕生物語(wowwowオンデマンド)を視聴しました。福岡県三井郡の井上合名会社(三井の寿)物語です。蔵元は、第4代、井上宰継氏です。酵母の研究からワイン酵母で醸した酒を造っています。清酒は湿度が70%~80%が最適なことを発見。食中酒は酸が必要だと確信。その後、白ワインの酸は酵母由来であることを発見して新しい酵母(ワイン酵母MI1)を使用して清酒「三井の寿」を醸造しました。清酒造りは「科学とセンスと情熱」が大事と語っています。研究熱心な方です。
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ゆるめる力 骨ストレッチ

「ゆるめる力 骨ストレッチ」を読みました。今まで読んだ健康体操の本で一番実践しやすいと思います。効果はともかく続かないと意味がないので、しばらく実践してみます。親指と小指で輪をつくるのが基本ポーズです。実に面白いです。備忘します。

ゆるめる力 骨ストレッチ

ゆるめる力 骨ストレッチ

  • 作者:松村 卓
  • 発売日: 2015/07/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

骨ストレッチのメッソドは、いつもでもどこでも簡単に実行ができ、短時間で効果が実感できるものばかりですから、体の不調がスムーズに改善され、「心地よく動ける体」が手に入るはずです。ページ38
私が皆さんに身に付けて欲しいと思っているのは「心地よく動ける体」です。見た目も大事ですが、中身が伴わなければ意味がありません。ページ56
そもそも、私たちが何気なく使っている「体」という字は。もとは「體」と書いていました。驚くなかれ、「骨が豊か」と書いて「體」だったのです。ここにも、昔の人が骨をいかに重視していたか、その一端を垣間見ることができるでしょう。
ストレスによって真っ先にダメージを受けるのは、お腹だと言われています。ですから疲れがなかなか取れない時は、まずお腹をゆっくり揉みほぐしてください。ページ95
肋骨の付け根に筋肉がついてます。この筋肉を拳のギザギザの部分で強めにマッサージしていくのです。ページ96

銘酒誕生物語 福禄寿酒造

 銘酒誕生物語(wowwowオンデマンド)を視聴しました。秋田県五城目町の福禄寿酒造(一白水成)の物語です。蔵元は、16代、渡邉康衛氏、東京農大卒、福禄寿酒造の跡取りです。弟さんが、蔵の醪タンク内で亡くなり風評被害を乗り越えて銘酒を醸造しています。醸造桶(蒸し器)に蓋をしない製法です。(木製の桶ではこの方がよい)麹の散布も独特。しずく酒手法採用。普通酒から大吟醸酒に転換成功した目元の涼やかな方です。
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 「一白水成」の意味は、一(番旨い酒)白(い米と)水(から)成(る)。
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