コトラーのマーケティング3.0

コトラーマーケティング3.0」を読みました。未来志向のマーケティングです。経営者は今日ではなく、明日を考えなくてはいけません。昨日、今日、明日を連続していると考えている人に未来はないことがよくわかりました。備忘します。

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則

…過去60年の間に、マーケティングは製品中心の考え方(マーケティング1.0)から、は消費者中心の考え方(マーケティング2.0)に移行してきた。今日環境の新たな変化に対応してマーケティングは再び変化していると、我々は捉えている。企業は製品から消費者に、さらには人類全体の問題関心を広げてきている。 マーケティング3.0とは、企業が消費者中心の考え方から人間中心の考え方に移行し、収益性と企業の社会的責任がうまく両立する段階である(2ページ)
要約するとマーケティング3.0は、マーケティングのやり方が消費者の行動変化や態度変容によって大きく変えられる段階だ。それは消費者がより協働的、文化的、精神的なマーケティング手法を求める、より洗練された形の消費者中心の段階である。(44ページ)
マーケティング3.0は、企業のミッションやビジョンや価値に組み込まれた意味をマーケティングすることでもある。 9マーケティングをこのように定義することで、われわれはマーケティングの地位をさらに高め、企業の戦略的未来像を描く際の重要なプレーヤーにしたいと思っている。マーケティングがもはや、単なる販売やツールを使った需要の創出とみなされきではない。マーケティングは今では企業が消費者の信頼をとりもどすための、最も重要な頼みの綱とみなさせるべきなのである。(77ページ)
…ブランドはもう企業のものでなくなるということだマーケティング3.0採用する企業は、企業がブランドをコントロールするのは不可能に近いという事実を受け入れなければならない。ブランドは消費者のものであり、ブランドのミッションはもう消費者のミッションになっている。企業にできるのは、自社の行動をブランドのミッションと一致することだけである。( 85ページ)
人々を納得させるには2つの方法がある。 1つは事実や数字に基づいて考えを求め人々を知的な議論に引き込むこと。この1つはそれらの考えを軸に感動的なストーリーを作って人々の感情掴むことで、二つ目の方がはるかに効果的だとマッキーは言う。新製品を発売するとなるとアップルのスティーブジョブスは必ず2つ目の方法を選ぶ。じっさい彼はビジネス史上最も素晴らしいストーリーテイラーの1人とみなすことができる。彼はいつもストーリから始める。まずストーリーが伝えられ、それからその製品の機能やほかの事実について語るのだ。 (93ページ)
消費者に企業や製品のミッションをマーケティングするためには、企業は変化というミッションを掲げ、それを軸に感動的なストーリーを築き、ミッションの達成に消費者を参加させる必要がある。(104ページ)
マーケティング3.0はトレーニングやコーチングを超えたものだ。それは価値と行動を統一させるということなのだ。…第一に企業価値を弱める恐れが現在の慣行を見直す必要がある。…第二に企業は行動を直接、価値に結び付ける仕組みを作る必要がある。…マーケティング3.0とは社員を変えることであり、社員に力を与えて他の人々を変えさせることなのだ。( 125ページ)
やがて人々は企業に利益喪失の推進ではなく社会文化的発展の推進になることを期待するようになる。ますます多くの消費者が公的、社会的課題のどの程度取り組んでいるかを企業評価する基準の1つにすることになるだろう。企業社会的課題を自分のキャラクターの基本に織り込むことによって期待に応えるかもしれない。…その時点でそれらの企業はマーケティング3.0段階に達したのである(197ページ)
マーケティングではブランドの評価がすべてである。 2つの製品の品質が同等なら人々は大抵の場合、高いものブランドを選ぶ。企業は自社のブランドのポジショニングと差別化を標的市場に対して明確に示さなければならない。( 248ページ)
あらゆる製品がサービスを遂行するのだから、あらゆる企業がサービス企業である。( 254ページ)
マーケターの仕事は品質、コスト、納期の点で自社のビジネスプロセスを常に改善することだ。顧客が供給業者や流通パートナーに対する約束は必ず守らなくてはならない。品質、分量、納期、価格に関してウソやごまかしを決して行ってはならない。 (255ページ)