古代出雲

「古代出雲」を読みました。水木しげるさんの漫画です。水木さんが出雲方面のご出身であることは「ゲゲゲの女房」で知っていましたが、「出雲」にこれほど造詣が深いとは驚きでした。オロチ退治の後の須賀神社の逸話の絵が素晴らしい、「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠めに 八重垣作ろ その八重垣を」のうたがはじめて素直によめました。出雲大社の永久の斎主は「アメノホヒ」の子孫がつとめることになったそうです。「アメノホヒ」はスサノヲとアマテラスの誓約(うけい)で生まれた二番目の男神です。ということは、スサノヲの子孫である「オオクニヌシ」と血縁です。「国譲りはきれいごとではなく、ヤマトと出雲は激しく争い、出雲が敗れ、政事はヤマトに祭祀は出雲にという風に妥協したのではないか」という水木さんの説は大いに頷けます。素晴らしい本です。

水木しげるの古代出雲 (怪BOOKS)

水木しげるの古代出雲 (怪BOOKS)