稼ぐ力

「稼ぐ力とは、すなわち、余人をもってかえがたいスキルと意欲のある人が持っている力である。出発点は、アンビションであり、目線の高さだ。つぎに、それを裏付ける筋トレ(基礎の勉強)と頭の訓練だ。」そうです。若者に対する励まし本です。繰り言かな。備忘します。

…例えば「新規事業提案して立ち上げ10億円規模に育てました」「従来の主力商品と別の商品を売って主力商品と同じくらい売り上げを伸ばしました」「自分の部署の財務を劇的に立て直しました」といった名札がつく具体的な物語を語れる人物なら即採用する。そしてその名札にあわせて値札も前に勤めていた会社の2倍3倍に引き上げるだろう。ページ81
人にできないことをやるのが「仕事」であり、だれでもできることをやるのは「作業」でしかないのである。ページ82
…つまりインセンティブ重視から固定給重視へ、あるいはその逆へと振り子を振らすように適度に報酬を与えつつ部下のやる気を引き出すのが、私の言うところの「ゆらぎのインセンティブ」である。上に立つ管理者や経営陣はそうした臨機応変な報酬制度や雇用システムを整備することで、組織を活性化していくことが求められているのである。ページ104
…日本企業が「選択と集中」を標榜しながら、会社の組織の「選択と集中」には取り組まず、商品の選択と集中だけを行うという間違った経営戦略をとっていることを指摘した。ハードウェア至上主義のままだと、デジタル大陸ではいずれ商品がコモディティ化して利益が出なくなってしまうのだ。ページ134
…私が知る限り、国際的にどこに行っても通用するグローバル・リーダーには共通のパターンがある。それは、最初によく人の話を聞き、実態を分析して正しい方向性を見つけるまでは謙虚そのもので、全く先入観や偏見を持たずに取り組むということだ。そして改革案が出てきたら、強いリーダーシップで周囲を説得して断行する。このフェーズの切り替えは3ヶ月でやることが重要で、2年も3年も掛けたら意味がない。ページ163
「稼ぐ力」とは、すなわち、余人をもってかえがたいスキルと意欲のある人が持っている力である。出発点は、アンビションであり、目線の高さだ。つぎに、それを裏付ける筋トレ(基礎の勉強)と頭の訓練だ。…いきなり成功するというイメージではなく、大きな絵の中で、一つ一つクリアしながら、組織全体を動かす力を養成していく、というイメージである。とはいえその間に、1:英語や日本語を駆使したコミュニケーション能力の向上。 2:家計、社会心理、政治経済などのトレンドの追求。 3:世の中の全てのものを変えてしまう技術動向の把握。などを同時に学び続けなくてはいけない。ページ203