日本の結界

「日本の結界」を読みました。月刊誌「ムー」が喜びそうな本です。一般的にはトンデモ本の範疇だと思います。占い師の世界ですね。「結界」を張ったので災害から救われたとか、占い師は、結果論で何んとでも言えます。そのことを承知でロマンとして読んでみました。思わず、鹿島神宮成田山新勝寺三峯神社大神神社五稜郭など憧れの場所の解説にワクワクしてしまいました。現地を訪れた際にはきっと結界を感じたいと心を虚しくすると思います。備忘します。

日本の結界 陰陽師が明かす秘密の地図帳

日本の結界 陰陽師が明かす秘密の地図帳

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結界というのは一方の線によって区切る、というのが基本になっています。つまり、点と点、2つの場所を一本の線でつなぎ、区切る。ここにもう一つ、点を加えてそれを結ぶと三角形の面ができます。これが結界の最初の形ということになるわけです。ページ31
関東地方で最も古い結界は茨城県と千葉県の県境である利根川下流域にあります。ここには東国三社と呼ばれる古い神社があります。鹿島神宮香取神宮、息栖神社。いずれも日本有数の古社であり、葦原中津之国平定、いわゆる国譲りの神話において大活躍した神を祀っています。つまり日本神話でおいてセットで語られる神々を祀った神社というわけです。ページ71
千葉県にある成田山新勝寺は、将門の怨霊封じにおいて、とても重要なポイントです。もともと新勝寺は、平将門調伏祈願の密勅を朱雀天皇から賜った寛朝僧正が、この地に空海作とされる不動明王像を祀り、護摩供養を行ったことに始まっています。 つまり将門の怨霊封じの拠点だったわけです。そのせいか、今でもこの寺には不思議なことが見られます。というのもお寺でありながら、作りはなぜか神社なのです。例えば狛犬は至るところに置かれています。狛犬と言えば、神社において聖域を守る聖獣です。それがあちらこちらで見られるのです。でも新勝は、お寺ですから、どうしてもある種の違和感を感じざるを得ません。つまり新勝寺は寺であって寺ではないのです。ページ79
結界破りでは、結界石や杭など、媒体となってるものを壊すという方法がとられます。結界を張るために置かれた石、結界石を粉々に砕いてしまうのです。これは自然災害ではありません人が、意図的に壊すのです。ページ89
秩父の山奥には三峯神社があります。三峯神社秩父三社の1つで、奥宮が鎮座する妙法ケア岳と、雲取山白岩山の三山が連なるこの地は、古くから多くの人々の信仰を集める神の地でした。なぜならそこには、地脈のエネルギーがあふれ出るパワースポットだからです。ページ100
地脈流脈というのは文字通り「脈」です。脈打っているのです。脈打っている場所が地表から近ければ近いほど、人はその脈の影響を激しくけます。深ければそれだけゆっくりゆったり感じます。この力を激しく受ければ受けるほど人が力がみなぎると言われています。別の言葉で言えばそれは活気であったり活力であったりします。そういう生きる力、エネルギーを生み出すものと言われているのです。こうして活力が生み出せれば仕事がはかどります。仕事がはかどれば、お金も入ってくるでしょう。これは金運が良くなるということでもありますし、成功するということでもあります。ただし1つだけ難点があります。それは持続しにくいということです。ですから開運を求めるなら、例えば毎年いちど、日にちを決めてこの聖地を訪れるようにすると良いでしょう。ページ102
関東地方の項目では、秩父三峯神社をパワースポットとしてお勧めしましたが、それと並ぶ近畿地方のパワースポットは、奈良県桜井市三輪山大神神社です。三輪山にも龍脈と地脈は通っています。しかし三輪山のパワーはそれとはまた違うところから来ています。とにかく山の力が強いということです。詳細を話せず申し訳ありませんが、三輪山独特の言葉では表現できないような不思議な力があるのです。ページ134
北海道にはもう一つ、函館にある五稜郭の周辺にも大きな決壊が張られています。ここにも、地脈・龍脈のエネルギーが強い場所の1つです。五稜郭と言えば、明治維新の際、戊辰戦争における激しい戦いが行割れた場所です。私たち陰陽師はこの戦いのあと依頼される形で結界を張りました。…ただしこの結果や五稜郭そのものために張られたものでありません。五稜郭を封じ込めるとか、あるいは守るとかそういう意味合いではないのです。では何のためかというと、北海道の玄関口を守るということです。 当時、新たな北の大地に渡ってきて、一番最初に目についた土地の力が強い場所は、五稜郭周辺でした。ですから1つは本州からおかしなもの、悪しきものが北海道に入らないようにすること、そしてもう一つは逆に北海道に棲むおかしなもの、悪しきものを本州に渡らせないようにすることが目的でした。ページが96