ドラッカーの黒字戦略

ドラッカーの黒字戦略」を読みました。売上のあがらない会社を経営して3年、読んでいて「痛い」の一言です。指名されて経営者になった頃には、1から100の仕事でした。路線は敷かれていましたので。今は0から1の顧客創造が仕事です。この本に書いてある通り、自問自答の繰り返しから生まれるものだと得心しました。備忘します。

ドラッカーの黒字戦略

ドラッカーの黒字戦略

  • 作者:藤屋伸二
  • 発売日: 2014/12/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

形では絶対に正しいものはただ1つしかありません。それは、ドラッカーの教えにある「変えてはいけないものは顧客満足を追求することだけと言うことです。ページ19
継続的な利益体質は、顧客満足の結果です。そもそも買う買わないの決定権は100%顧客が持っています。その顧客から思考をスタートしないで、ビジネスが成り立つわけがありません。ページ35
あなたの会社の商品は、誰の欲求を満たすための商品ですか。あなたが知っている特定の人をイメージした商品ですか、もしそうでなければ、特定の人をイメージできるまで対象を絞り込みましょう。そうすると、本当の顧客ニーズが見えてきて、売れる仕組みになっていきます。ページ38
会社の規模にかかわらず、売り上げ拡大には注意しなければなりません。規模的な拡大は、質的な成長を伴って初めて実現できることです。ページ44
社会や市場の状況を確認し、顧客ニーズを知り、競争相手の状況を知り、それに対応する仕組みがマーケティングです。そのマーケティングで知りえた情報から、最適な新しい商品やサービス、効率的な仕組みを作り出すのがイノベーションです。そして、生み出した商品をより良く、より早く、より安く提供する仕組みに変えていくのが生産性の向上です。ページ62
マーケティングの実務では、もっと〇〇したい、当社を利用しない顧客の理由、他社で買っている顧客の理由、市場の満たされていないニーズ、競合他社の動向、競合商品の動向。これらを知ることからマーケティング活動が始まる。ページ75
有益な情報とは何でしょうか。それはズバリ、「あなたが伝えたい情報」ではなく、「顧客が知りたい情報」です。ページ97
最小の努力で最大の効果を生み出す。これが経営の鉄則です。最小の努力とはムダのない努力です。最大の効果とは顧客が差別化と認め、満足し、あなたの会社の望む価格で買ってくれ、リピートしてくれることです。顧客が魅力を認めてくれることに集中的に取り組むときに、最小の努力で最大の効果が実現できます。ページ104
言える化、見える化、魅せる化とは、①言える化=一言で特徴がわかるようにする、3つ以上以内に魅力を集約する。②見える化、数値化する。魅せる化=商品自体をデザインする、パッケージに表現させる、動画化する。ページ107
という事は、利益が上がらない80から90%の事業や顧客や商品やを捨てると、利益は飛躍的に上がるということです。ページ147
経営理念とは「こんな会社でありたい」という「思い」を明文化したものであり、事業目的とは特定の顧客に対して、特定の問題解決の手段としての商品やサービスを提供することを具体的に表明したものです。ページ166
ビジョンは将来構想なので、そこにたどり着くまでの期間、つまり将来ビジョンの実現までの期限を設定しなければなりません。言い換えれば、ビジョンとは中期経営計画の達成目標戦略目標でもあるのです。ページ218
ビジョンは「当社はどうなりたいか」を描くものです。でもこれだけでは足りません。どうなりたいかを検討する前に、まず当社の事業は、このままいくとどうなるかを自問自答し、先行き不安、視界不良、希望なしとなったら、では今後の経営環境踏まえた上で、どうならなければならないかと自問自答することです。ページ219
まずゴールとも言うべき財務目標を設定します。計画は目標がないと評価測定できないからです。その財務標を達成するためには顧客満足の目標が必要になります。顧客が買ってくれないと売り上げや利益に結びつかないからです。ページ220