「首こりは万病のもと」(松井孝嘉著 幻冬舎新書)を読みました。著者は東大医学部、脳神経外科出身です。心療内科や耳鼻科の先生方は怒る内容かもしれません。東大の先生の著作でなければ「トンデモ本」になりかねない内容です。しかし、私の実体験から、かなりの部分は正しいと思いました。
4年ほど前の夜、F君が私の顔を見て、「目がおかしい、今すぐ、鎌倉の整体に行きましょう」彼の運転で鎌倉の玉木先生に診て貰いました。その頃、ひどい眩暈(めまい)に悩まされていました。それまでの脳外科、眼科、耳鼻科での診断は、「問題なし」でした。玉木先生曰く「視神経の疲労により首の血管が圧迫されている」とのことでした。治療直後、視界の広がりと明るさを取り戻しました。先生の「明日は元のように悪くなります」の予言通りに難治でした。その後も治療を続けていますが、ほとんど「首こりの治療」です。原因はパソコンと睡眠(呼吸)だそうです。先生のアドバイスで枕も替えました。
昨年、聖路加病院の日野原先生が「うつむいて歩いてはいけない」と壇上で「上を向いて歩こう」と歩き方の実演をしてくれました。
先月、「イオンドクター」の社長との面談で、体が冷える弊害について知見を得ました。早速、購入し、寝るときには首と腹に装着しています。非常に快適です。
眩暈や鬱(うつ)、自律神経失調症に悩まれている方に一読をお奨めします。ちなみに私の【首疲労・問診票】(p.22)のチェック数は12で軽症という結果でした。備忘します。
首こりは万病のもと―うつ・頭痛・慢性疲労・胃腸不良の原因は首疲労だった! (幻冬舎新書)
- 作者: 松井孝嘉
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/01
- メディア: 単行本
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みなさんを悩ませる体調不良やうつ症状は、「ストレス」という”精神的な原因”から発しているのではありません。「首の筋肉疲労」という純然たる”器質的な原因”が存在し、すべてはそこから引き起こされていることだったのです。(p.21)
現代は「うつむき社会」です。この「うつむき社会」という言葉が表しているのは、ひとつには「誰も彼もが、うつむきの姿勢ばかりとっている社会」だということ。…「『うつ』へ『向かっている』社会」だという意味も込められています。(p.73)
めまいは首疲労の三大症状であり、…耳鼻科で出された薬を飲んでも直らないような場合は、頸性めまいを疑ってみるべきでしょう。(p.84)
この病気(パニック障害)は、通常は精神科や心療内科で治療されていますが、これらの科で施される薬物療法や心理療法では、治らないことが非常に多いのです。…そういった患者さんの90%以上が首治療によって完治しています。(p.93)
…私は「ストレスのせい」という言葉を使うのは、医師にとって”ごまかし”だと思っています。それは、”自分では原因がわからないから。「ストレスのせい」にしてしまおう”というのと同じこと。(p.164)
…もっとも大切なのは、やはり首疲労の最大の原因である「長時間のうつむき姿勢」をやめることです。…まず、15分ごとに30秒の「首休憩」をはさむこと。(p.175)
…ノートパソコンを使用していると、画面が自分の目線よりも低い位置にくるため、どうしてもうつむきがちになってしまいます。(p.177)
…高い枕が好きな人は要注意。…低めの枕に替えてみることをおすすめします。(p.178)
…首を冷やさないことです。筋肉は冷えるとてきめんに働きが落ちます。首の筋肉が冷えれば、当然、こりなどの以上が現れやすくなり、首疲労につながってしまいます。(p.180)
…首の状態がよくなると、心身のいろいろなバランスがいっせいに整ってきます。それまで勝手にちぐはぐな動きをしていたのが、首の回復へのスイッチが入ったとたん、体中の歯車がカチッとかみあったかのように、どれもこれも正しく整然と動き出すのです。(p.196)