2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

中古典のすすめ

「中古典のすすめ」を読みました。「中古典」とは、斉藤美奈子さんの造語で、「古典未満の中途半端に古いベストセラーを指す」そうです。短い書評集ですが、簡潔にして的を射た卓越した内容です。抱腹絶倒、快刀乱麻の斉藤美奈子節です。★が1~3つで各本を二…

知識人99人の死に方

「知識人99人の死に方」を再読しました。今回は自分ごととして読めました。淡々と死を迎えるのが美しいと感じました。準備もできるので脳溢血、心筋梗塞でなく癌で死ぬのがよいかもしれません。 荒俣宏さんの知識人の選び方、解説がよいです。死んだ経緯を調…

右大臣実朝

「右大臣実朝」を青空文庫で読みました。太宰治氏の作品です。今年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎週欠かさず見ています。脚本、三谷幸喜さんの実朝像はこの「右大臣実朝」に影響されていると思います。これまで実朝は、詩歌に優れ遊興に耽る凡君との印…

死ねない老人

「死ねない老人」を読みました。現代老人の現状を知りました。「死ねない老人」とは、①将来の希望や生きがいを失ってしまった人、 ②不本意に生かされてしまっている人のことで、増加傾向にあるそうです。遊びだけでは希望や生きがいは生まれません。遊び興じ…

南方熊楠

「南方熊楠」を読みました。新潮文学アルバムの一冊で写真満載の本です。学芸大学の古本屋で見つけました。南方熊楠は、希有の記憶力と底知れない構想力を持つ天才です。明治の時代に徒手空拳で米国、英国に渡り、粘菌を研究して世界で認められる学者になり…