2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

人工知能の哲学

「人工知能の哲学」を読みました。途中で何度も内容を要約してくれるのでとても分かりやすいと感じました。素人に解るように書くのは相当の力量です。著者はとても親切です。人工知能を考えるということはヒトを考えることだと納得しました。人工知能がヒト…

梅原猛訳「古事記」

梅原猛訳「古事記」を読みました。練れた日本語訳です。「古事記」は歌謡であると論じています。特に本書は歌の訳が秀逸です。これまで読み飛ばしていた歌を丹念に詠むことができました。 「神風の 伊勢の海の 大石に 這いもとほろふ 細螺の い這ひもとほり …

ゲーテ・グリム兄弟

「ゲーテ・グリム兄弟」(週間朝日百科 世界の文学4)を読みました。ゲーテ「ファウスト」を誤読していなかかったことに安堵しました。青春を取り戻したいという発想は老人の発想ではないと思っていましたが、ファウストの初稿は20代とのこと、納得できまし…

スウィフト・デフォー

「スウィフト・デフォー」(週間朝日百科 世界の文学3)を読みました。「ロビンソンクルーソー」「ガリバー旅行記」の解説です。両作品とも、子供向けの読み物だと思っていましたが、さにあらず、批評と皮肉交じりの辛口小説です。ロビンソンクルーソーは、…

セルバンテス・ラブレー

「セルバンテス・ラブレー」(週間朝日百科 世界の文学2)を読みました。ドン・キホーテはオーディオブックで何度か聴きました。内容は知っているつもりでしたが、サンチョはだだの脇役だと思っていました。誤読です。 「死の床に横たわった彼がサンチョに向…

シェイクスピア・ラシーヌ

「シェイクスピア・ラシーヌ」(週間朝日百科 世界の文学1)を読みました。シェイクスピアが世界一の劇作家だというのは知っていますが、「ロメオとジュリエット」以外は記憶が錯綜していました。「テンペスト」は全く知れませんでしたが、先住民と征服者の…

オペラの誕生

「オペラの誕生」(週間朝日百科 世界の文学60)を読みました。ギリシャ悲劇の継承にはじまったオペラ(歌劇)というジャンルの変遷を知りました。ギリシャ文化の素養のない庶民と俗物の王侯貴族の楽しみとして17世紀に成立しました。一流の詩人(脚本)と作…

古事記の物語

「古事記の物語」を読みました。古事記の現代語訳です。これまでいくつかの訳を読みましたが、本書は、実によく練れた日本語訳です。久しぶりに通読できました。著者が若い頃に訳して出版した作品を30年後に再出版したとのことです。読みやすいので一気に読…

ラ・フォンテーヌ寓話

「ラ・フォンテーヌ寓話」(週間朝日百科 世界の文学59)を読みました。18世紀前半は風刺文学黄金時代だそうです。現代の「ごちゃまぜ文化」はこの「風刺」の後継者ではないかと論じています。その代表的な作家がフォンテーヌで代表作が「寓話」です。「セミ…

日本神話の考古学

「日本神話の考古学」を読みました。戦後、日本神話は、架空の物語として扱われていますが、発掘や発見により真実が徐々に明らかになっています。知的興奮を覚えました。古事記、日本書紀に記された、国生みの神話からイワレ彦の東征までの考察です。三種の…

パンセ・エセー

「パンセ・エセー」(週間朝日百科 世界の文学58)を読みました。科学の天才にして、哲学者のパスカルの事蹟をしりました。本棚で眠っている「パンセ」を紐解く必要を感じました。モンテーニュのエセーが「私」を晒すことの先駆けだったとは知りませんでした…

神曲・新生・ヴィヨン詩集

「神曲・新生・ヴィヨン詩集」(週間朝日百科 世界の文学57)を読みました。ルネサンスの前駆、ダンテ「神曲」の内容をはじめて知りました。「ベアトリーチェ」は憧れの人であるとともに哲学の到達点です。ペトラルカの「ウララ」もまた永遠の恋人でした。こ…

アーサー王伝説・トリスタン物語

「アーサー王伝説・トリスタン物語」(週間朝日百科 世界の文学56)を読みました。アーサー王伝説が千年も前から欧州の定番だったとは知りませんでした。英雄譚と姦通が入り交じった複雑な大作です。特定の作家の手になる作品ではなく、基本モチーフを自在に…

ロランの歌

「ロランの歌」(週間朝日百科 世界の文学55)を読みました。欧州は中世、ラテン語によっって統一されていましたが、10世紀頃より、自国語の国民文化が芽生えました。フランスでは「ロランの歌」であり、ドイツでは「ニーベルンゲンの歌」、スペインでは「わ…

聖書・グレゴリオ聖歌

「聖書・グレゴリオ聖歌」(週間朝日百科 世界の文学54)を読みました。聖書が、西洋の文化に与えた影響は、ギリシャ文化とともに絶大です。しかし、イエスやパウロの足跡をたどり、聖書を読んでも、信仰ををもたないものの意見かも知れませんが、心が沸き立…

企業の意思決定のためのやさしい数学

「企業の意思決定のためのやさしい数学」を読みました。数学の本ではなく経営の本です。数式の理解は無視して、結論の部分だけ読みました。バブルの反省として金融工学が日本に導入去れ始めた時期の著作です。ROAやデリバティブの一分野「オプション取引」に…

変身物語・ガリア戦記

「変身物語・ガリア戦記」(週間朝日百科 世界の文学53)を読みました。西洋の芽生えはローマ文学からはじまりました。ウェルギリウス「アエネイス」、カエサル「ガリア戦記」の解説です。「アエネイス」の主人公はローマの初代皇帝アウグストゥスを摸してい…

ギリシャ悲劇

「ギリシャ悲劇」(週間朝日百科 世界の文学52)を読みました。ソポクレス「オイディプス王」、エウリピデス「トロイアの女」のあらすじを知りました。悲劇の主人公は、善人でも悪人でもなく、普通の人である。悲劇は、誰にでも遭遇する可能性がある物語であ…

ギリシャ神話・イソップ寓話

「ギリシャ神話・イソップ寓話」(世界の文学51)を読みました。。30年くらい前に「週間朝日百科」として毎週、自宅に届いていましたです。これまで興味のある部分だけ、つまんで読んだ記憶はあります。この度、通読してみようと思い立ちました。 ホメロスの…

50歳から始めるArudino UNO

「50歳から始めるArudino UNO」を読みました。この本を読む前に、Arudinoで動くラジコンカーを買って遊んでみました。同時に、Arudinoのキットも買いました。さらに、オシロスコープ、検電器、クランプ電流計も購入して、電気の勉強を兼ねて、プログラミング…

鳥居

「鳥居」を読みました。70年前から「鳥居」の研究は全く進んでいないとの嘆きからはじまります。正直、鳥居は昔から神社にある門だろうとの認識でしたが、奥が深いことに驚かされました。歴史は忘れ去られることも多く、歪曲されることもよくある事がよく…

影響力の武器 実践編

「影響力の武器 実践編」を読みました。副題は「イエスを引き出す50の秘訣」です。名著「影響力の武器(第3版)」「影響力の武器 戦略編」に続く読書です。噛み砕いて、実践しやすい「説得の技術」を解説しています。重複する部分は多いのですが、繰り返しに…