「農家はもっと減っていい」を読みました。久しぶりに農業についての本を手に取りました。著者の久松さんの変わらない信念と自己確信の強さです。以前にも彼の本を読んだことがあるのですが、今回の著作はより理論的に磨かれ、確立された思想が見受けられました。特に「自由に生きる」姿勢や、頑固さともいえる自己信頼の強さが一層深まっているように思えます。
「農業は、勘や経験則だけでなく、科学的かつ経営的に組み立てが可能な分野である」という指摘は一般人には斬新です。「農業の保護主義が農家の成長や競争力を奪い、マネジメントの細部への意欲を削いでいる」といった指摘には深く共感しました。補助金に守られた環境が「モラルハザード」を引き起こしている事実も知りました。
本書には、現在、私が取り組んでいる石窯miniの販売や、零細企業としての経営にも参考になる点が多くありました。「ファンベース」として共感や愛着を大切にするマーケティング手法が語られており、私たちが石窯miniの販売で目指している方向性に大きなヒントを与えてくれました。広く大衆に売り込むのではなく、私たちの製品や価値観を理解し、応援してくれる人を見つけることが、結果として長期的な顧客基盤を築く一歩だと思いました。宣伝戦略として、「最良のコンテンツが最良のSEO」という考え方も、私たちが目指す高品質な情報発信と一致しています。
小さな事業者は、限られたリソースを集中させ、自分に合った顧客との関係性を築くことが生き残る道だと改めて実感しました。零細企業にとって、経営者の、すべての責任を負う覚悟が最大の強みとなります。ビジネスの成長には時間がかかるかもしれませんが、急ぐよりも、自分に合う顧客と長く続く関係を築くことの大切さを改めて学ぶことができました。備忘します。
大雑把に行って、生産者米価はこの30年で半分になっています。農家の多くは消費者の米離れに恨み節を口にしますが、もっと安い米作りは技術的には充分可能です。米が売れない理由の一部は農業者に責任があるのです。ページ26
先代が建てた納屋で、助成金を使って購入した古い機械を大事に使いながら食う分だけの田んぼを年金補填で続けている、といったケースが山ほどあります。待場でいえば、家賃のかからない軒先商売をなんとなく続けている小さなお店に似ているかもしれません。能動的に続けているというよりは、辞めるきっかけを持てないでいる、という消極的な選択です。一部の農家には、農地の保有資格という農地法上の特権を保持することのメリットも存在します。ページ29
野菜の世界でも、地域の直売所には、高齢者の農家たちが生きがいで作った野菜が安売りされています。年金をもらいながら半ば趣味で赤字の野菜を作る人たちと消耗戦を繰り広げる若手の農業者たちを見ていると、釈然としない気持ちもこみ上げてきます。ページ34
日本と米国の間に深刻な貿易摩擦があった1980年代から90年代にかけては、日本の農業保護政策がマスメディアで批判的に取り上げられたこともありました。が、結局政府はその後も保護主義を続け、日本の農業は本当に力を失い、ただただ高齢化が進みました。その結果、いつの間にか農家は清貧な弱者という見方が定着してしまったように思います。ページ39
いまだに、農業を経験則の仕事だと思っている人がいたら、認識を改める必要があります。現代の農業は、ロジカルな組み立てが可能な科学と経営の世界です。ページ43
一生懸命やっても手を抜いても、補助金がどんと降りてしまうのでは、ばかばかしくてマネジメントの細部を突き詰めない。というモラルハザードが起こってしまいます。ページ52
日本の農業政策の問題は、産業政策としての水田活用の推進と、生産以外の水田の機能維持が一体になっていることです。目的も対象も違う農業同じ制度で来ることで、結果的にはどちらにも枷になってしまっています。ページ53
このような状況下で、小さな農業者が避けるべき悪手は、皆が良いと思うものに取り組むことです。みんな大好きなものに寄せていけるのは、経営資源に恵まれたプレイヤーだけです。ベジ90
何が売りなんですか?と聞かれると一言で答えないといけないような気になってしまいますが、簡単に答えられるような事は、誰にでも真似ができます。…つかみどころのない売り方こそ、小さい農園にふさわしい戦い方です。ページ93「農家はもっと減っていい」を読みました。久しぶりに農業についての本を手に取りました。著者の久松さんの変わらない信念と自己確信の強さです。以前にも彼の本を読んだことがあるのですが、今回の著作はより理論的に磨かれ、確立された思想が見受けられました。特に「自由に生きる」姿勢や、頑固さともいえる自己信頼の強さが一層深まっているように思えます。
「農業は、勘や経験則だけでなく、科学的かつ経営的に組み立てが可能な分野である」という指摘は一般人には斬新です。「農業の保護主義が農家の成長や競争力を奪い、マネジメントの細部への意欲を削いでいる」といった指摘には深く共感しました。補助金に守られた環境が「モラルハザード」を引き起こしている事実も知りました。
本書には、現在、私が取り組んでいる石窯miniの販売や、零細企業としての経営にも参考になる点が多くありました。「ファンベース」として共感や愛着を大切にするマーケティング手法が語られており、私たちが石窯miniの販売で目指している方向性に大きなヒントを与えてくれました。広く大衆に売り込むのではなく、私たちの製品や価値観を理解し、応援してくれる人を見つけることが、結果として長期的な顧客基盤を築く一歩だと思いました。宣伝戦略として、「最良のコンテンツが最良のSEO」という考え方も、私たちが目指す高品質な情報発信と一致しています。
小さな事業者は、限られたリソースを集中させ、自分に合った顧客との関係性を築くことが生き残る道だと改めて実感しました。零細企業にとって、経営者の、すべての責任を負う覚悟が最大の強みとなります。ビジネスの成長には時間がかかるかもしれませんが、急ぐよりも、自分に合う顧客と長く続く関係を築くことの大切さを改めて学ぶことができました。備忘します。「農家はもっと減っていい」を読みました。久しぶりに農業についての本を手に取りました。著者の久松さんの変わらない信念と自己確信の強さです。以前にも彼の本を読んだことがあるのですが、今回の著作はより理論的に磨かれ、確立された思想が見受けられました。特に「自由に生きる」姿勢や、頑固さともいえる自己信頼の強さが一層深まっているように思えます。
「農業は、勘や経験則だけでなく、科学的かつ経営的に組み立てが可能な分野である」という指摘は一般人には斬新です。「農業の保護主義が農家の成長や競争力を奪い、マネジメントの細部への意欲を削いでいる」といった指摘には深く共感しました。補助金に守られた環境が「モラルハザード」を引き起こしている事実も知りました。
本書には、現在、私が取り組んでいる石窯miniの販売や、零細企業としての経営にも参考になる点が多くありました。「ファンベース」として共感や愛着を大切にするマーケティング手法が語られており、私たちが石窯miniの販売で目指している方向性に大きなヒントを与えてくれました。広く大衆に売り込むのではなく、私たちの製品や価値観を理解し、応援してくれる人を見つけることが、結果として長期的な顧客基盤を築く一歩だと思いました。宣伝戦略として、「最良のコンテンツが最良のSEO」という考え方も、私たちが目指す高品質な情報発信と一致しています。
小さな事業者は、限られたリソースを集中させ、自分に合った顧客との関係性を築くことが生き残る道だと改めて実感しました。零細企業にとって、経営者の、すべての責任を負う覚悟が最大の強みとなります。ビジネスの成長には時間がかかるかもしれませんが、急ぐよりも、自分に合う顧客と長く続く関係を築くことの大切さを改めて学ぶことができました。備忘します。「農家はもっと減っていい」を読みました。久しぶりに農業についての本を手に取りました。著者の久松さんの変わらない信念と自己確信の強さです。以前にも彼の本を読んだことがあるのですが、今回の著作はより理論的に磨かれ、確立された思想が見受けられました。特に「自由に生きる」姿勢や、頑固さともいえる自己信頼の強さが一層深まっているように思えます。
「農業は、勘や経験則だけでなく、科学的かつ経営的に組み立てが可能な分野である」という指摘は一般人には斬新です。「農業の保護主義が農家の成長や競争力を奪い、マネジメントの細部への意欲を削いでいる」といった指摘には深く共感しました。補助金に守られた環境が「モラルハザード」を引き起こしている事実も知りました。
本書には、現在、私が取り組んでいる石窯miniの販売や、零細企業としての経営にも参考になる点が多くありました。「ファンベース」として共感や愛着を大切にするマーケティング手法が語られており、私たちが石窯miniの販売で目指している方向性に大きなヒントを与えてくれました。広く大衆に売り込むのではなく、私たちの製品や価値観を理解し、応援してくれる人を見つけることが、結果として長期的な顧客基盤を築く一歩だと思いました。宣伝戦略として、「最良のコンテンツが最良のSEO」という考え方も、私たちが目指す高品質な情報発信と一致しています。
小さな事業者は、限られたリソースを集中させ、自分に合った顧客との関係性を築くことが生き残る道だと改めて実感しました。零細企業にとって、経営者の、すべての責任を負う覚悟が最大の強みとなります。ビジネスの成長には時間がかかるかもしれませんが、急ぐよりも、自分に合う顧客と長く続く関係を築くことの大切さを改めて学ぶことができました。備忘します。…品質や化学など一目でわかる機能価値よりも、共感や愛着をもとに商品やサービスをアピールしていく手法をファンベースと呼んでいます。ものが売れない時代の新しいマーケティング手法として、注目されている考え方です。ページ94
限定生産のこだわりのリンゴ、口コミで広がったお客さんにだけ買ってもらう。大規模にやっている人が面倒で手を出さないところを丁寧に固めていくことが、惨めだが堅実な商圏を作ります。ページ95
今の自分に適切な「惨め」な範囲を見極める目を養うためには、農業だけでなく、社会全体をよく観察することが大事です。スモールビジネスに取り組むものほど、いろいろな人と付き合って、世の中の空気をたくさん吸っている必要があります。他人より「遊んで」いないとダメです。ページ96
小さな農家にはお金も人材もありません。機械も古い、畑の条件も悪い、出荷場も狭いナイナイづくしです。そんな中でできる戦い方は、勝てるかもしれない方向性を極め、そこに戦力を集中することです。ページ96
商品を買ってもらう事は、やりたいこと、やるべきことを実現する手段の一つです。だからこそどんなお客さんに買ってもらうかは、経営の最重要事項の一つです。自分が作りたいものがどういうお客さんに喜んでもらえるのか、をよく考えて、その人たちに届く手立てを考えることが肝要です。ページ112
なぜ良いお客さんに恵まれているのか。是非はともかく、野菜を販売するにあたって私が心がけていることを挙げてみます。①悪いところをさらけだす、②どや顔でおすそ分け、③最良のコンテンツが最良のSEO ページ118
本来、取引とは、その商品がマッチするお客さんに買ってもらって初めて成り立つものです。ものを売る、とは、それを望むお客さんを本気で探すことだと私は考えています。ページ119
何かを売ろうとすると、つい間口を広く取ろうとしてしまいますが、自分の守備範囲など高が知れています。等身大の己の好き嫌いを前面に出して、それを選んでくれる顧客としか取引は生まれないと割り切る方が、結果的に良い縁に恵まれる気がします。もちろんろもちろん、十分な数の顧客を得るまでに長い時間がかかる事は覚悟しなければなりませんが、実力以上に売ろうとしても長続きはしないというのが私の結論です。ページ121
顧客は搔き集めるものではない。時間をかけて、自分の仕事に合う顧客を探すのが結局は近道だ、というのが結論でした。ページ124「SEO的なこともやった方がいいでしょうか?」という私の質問は、「最良のコンテンツが最良のSEOだ」と一蹴されました。ページ124
農業に参入する人は、したたかな戦略を描いて時代を力強く泳いでいく企業タイプばかりではありません。むしろ都会での競争を降りたい人の方が多い印象です。ページ233
…私自身は好きで有機農法という手法を選んでいるだけで、それが優れた手法だとか、生産物が他と違う特徴を持つとも思っていません。もちろん、有機であることをフックにしてものを売ろうとも思っていません。ページ304
適正規模を維持するために私が大事にしてきたのは、経営の自由を他者に奪われないことです。吹けば飛ぶような零細企業には、誰かにすがりたいような苦しい局面も訪れます。いろいろな場面で手を差し伸べてくれる人や、拡大を促す人も現れましたが、運営に他者の関与を許容しなかったのは、大きな判断を自分でできなくなるのが嫌、という消極的な理由です。それは結果的に正しい形判断だと今は考えています。ページ323
小さい会社の1番の武器は、リーダーがすべての責任を取れることです。ページ337