仕事上の読書です。「人事評価の場合、悪貨は良貨を駆逐する…レベルの低い評価者が役職が高い人であったりすると大きな問題なる」尤もです。読みやすい本の次は、オーソドックスな本にしました。網羅的な記述で安定感があります。人事評価の全体が見えてきました。備忘します。
- 作者: 高原暢恭
- 出版社/メーカー: 労務行政
- 発売日: 2008/11/05
- メディア: 単行本
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人事評価の基本中の基本は、人事評価が人が人をマネジメントするための手段の1つであるということです。まずはこれを忘れないでください。…まず第一に、「目標管理・成果評価」によって目標を持たせる事に貢献するジャンルです。それによって組織としての方針が見えるようになります。第二に能力評価によって能力をつけさせるのに貢献するジャンルです。第3に「情意(態度)評価」によって真面目に働かせるように持っていくジャンルです。第二、第三を通じて活動力が強化され、やる気が出てくることに貢献します。またこの3つの評価の結果、給与や賞与などの賃金格差昇格昇進などの格差がでてきますので、金銭面、ポスト面などで明確な「信賞必罰を感じる」ようになります。これらのことはビジネスパーソンとして達成感に直接影響を及ぼします。ページ19
人事評価の人材マネジメント上の目的は、処遇の格差付けに対する根拠の明確化と育成指導ポイントの明確化です。ページ40
…人事評価訓練の最初のステップに必ず出てくるのが、ハロー効果やイメージ評価、寛大化傾向といった人事評価のエラー傾向についてです。これらを理解することは、人事評価を学ぶ初期の段階では大きな効果があるようで、人事評価のレベルがワンランク上がります。それくらい標準的な項目であり、標準的な教育項目になっています。ページ243
人事評価の場合、「悪貨は良貨を駆逐する」ということわざがピタリと当てはまります。わずかでもレベルの低い評価者がいると、全体の人事評価のレベルが高まっていかないという現象が起こります。それは、正しく評価すると損をするのではないかという不安が生まれるからです。本当はC評価をつけるのが正しいのだろうが、きっと他部門ではこういうケースもA評価にしてくるだろう。そうであるならば、A評価をつけて提出したほうが無難だろうというようなことになるのです。さらにレベルの低い評価者が役職が高い人であったりすると、なおさら大きな問題なります。ページ272