イスラム教再考

イスラム教再考」を読みました。著者、飯山陽さんの衆院補選街頭演説に感銘を受けたことから読むことにしました。
 この本を通じて、私のイスラム教に対する見解が大きく変わりました。イスラム教は異教徒を許さず、男女差別がひどく、ジハードを通じて世界征服を目指しているという事実を初めて知りました。正直なところ、イスラム教の怖さを感じました。
 著者は、イスラム教の間違った解釈を国民に広める3人の著名人、ライフネット生命創業者の出口治明氏、オリラジの中田敦彦氏、そして池上彰氏をを著作、映像に基づいて批判しています。強く警鐘を鳴らしています。
「全人類がイスラム教徒になるかイスラム統治下に置かれれば平和になる」というのがイスラム教の教義、論理だそうです。また、サウジアラビアUAE、エジプトなどイスラム圏でも、同胞団(ハマスの親団体)をテロ組織として非難し、イスラム教徒に対してその支持を避けるよう警告している事例も紹介されています。
 イランでは表向きは非抑圧者の解放を唱えつつ、実際には支配者だけが富を独占し国民を抑圧している状況が描かれています。学会、マスコミは「イスラム教は、寛容な宗教だ」としていますが、その背後にある真実を見極めることが重要です。
 論理的で、読みやすい「イスラム教再考」は非常に価値のある一冊です。備忘します。

全人類がイスラム教徒になるかイスラム統治下に置かれれば平和になる、といのがイスラム教の論理ですです。たとえ今現在戦争が行われていなくても、イスラム教による世界征服が未だ実現されていない以上、イスラム教的には平和ではないのです。ページ10
イスラム法理論には、目的は手段を正当化するという重要な諺言もあります。…もしあなたが彼らの権威のもとで自分の身を案じるならば、彼らに対して内心では疑義を抱いていても、表面は彼らに忠実に振る舞えば良いのであると話しています。腹背も状況次第で認めるのがイスラム教です。ページ12
サウジ、アラブ首長国連邦、エジプトなどは同胞団を組織してしています。2020年11月にはサウジの法学者評議会が同胞団について、統治者に対する反乱を奨励して国家を混乱させ、平和的共存を破壊する逸脱したテロ組織であり、イスラム教を隠れ蓑にして権力を掌握しようと世界中で過激派やテロ組織の形成を促していると非難、イスラム教徒に対し同胞団に入ったり同情したりしてはならないと警告する声明を出しました。ページ63
イランの体制は非抑圧者の解放を告げつつ、支配者だけが富を独占し国民を抑圧しているのが実態です。イスラム教では棄教も不信仰も、それ自体が罪だとされています。ゆえにその罪を犯したものを死刑に処する事は、「宗教に強制なし」とは全く矛盾しないのです。ページ92
こうした事情を自ら招かないためにも、私たちはイスラムは異教徒に寛容な宗教などと思い込んで気を緩めたり、特別扱いしたりしてはならないのです。ページ107
イスラム過激派テロの原因は社会にあるのではありません。イスラム教のイデオロギー自体にあるのです。私たちが知るべきは、この事実です。ページ135
イスラム法は、夫が妻にお前は離婚だと3度言えば自動的に離婚が成立する一方的離婚を認めますが、妻からの離婚の申し出には制限をつけます。ページ181
私たちが第一に理解すべきは、イスラム的価値観はすべての人間に等しく自由や権利を認めるべきだとする近代的価値観とは全く異なるという事実です。私たちがイスラム研究者の嘘に騙されれ、イスラム教を受け入れれば私たちの問題は全部すっかり解決され、理想的な世の中が実現されるなどと信じ込み、イスラム教を受け入れた後になって初めて、自由や人権を失ってしまったと気づいたのでは遅いのです。ページ250
私は日本で生まれ育った日本人として、日本が伝統文化の創出と国家崩壊を免れ、日本の独自性を保ったままグローバル化と多様性の時代を生き抜くことを願ってやみません。ページ269