楽して儲ける

「楽して儲ける」を読みました。未来工業創業者、中小企業のカリスマ経営者の本です。一種の「変人」です。こういう人に仕えるのは大変です。外部環境に対してかなり柔軟ですが、人を観る目はとても厳しく、同類の性格をもった人は側に居れません。「率先垂範ではいけない」ことを再確認しました。また中小企業においては、「差別化」に全ての力を結集することが「勝ち易い」ことを理解しました。備忘します。

私のむしろ社長はバカだと自覚すべきだと思っている。社長が持っている権限がオールマイティーのものだからといって何でも口を出す、すべて自分で決済するなどというのは、土台無理な話だ。私は本気でそう思っている。そもそもサラリーマンをのをやめて社長になったということ自体が無謀であり、バカな証拠ではないか。焦げる欲しがり問うたしない賢ければ、サラリーマンを辞めたりしない。(132ページ)
「多分勝てるやろ」という思いだけを胸に会社をはじめて、全部「勝てる、勝てる」でやってきた。その結果として約800の社員が生きる組織まで成長してきたのである。まるでドンキホーテのようなものかもしれない。だが、勇気があったからやったことには違いない。会社を作った以上、社長は、その勇気を忘れちゃいかんと、私は思っている。(139ページ)
…社長たるもの、「戦略」は、命を賭けて一生懸命にやらばければならない。「戦略」の基本は差別化だ。今の経営も含めて、ものづくりの差別化、販売の方法論の差別化、さらに…リーダーシップまで、すべてを差別化しなければならないのである。それは生半可なことでできることではない。…やっぱり先頭に立ってすべてをやりたがる。それが大きな失敗の原因となることに気がついていないのだ。(146ページ)
足穂社長が仕事をしなくてもいい対戦するためには、以下の社員のモチベーションと色任官を高め、さらに朝色作りをすることの素晴ら、これがまた悔しい。そういう意味では「社員のやる気をいかに起こさせ、いかに高めるか」を考えるのが、社長の1番大切な仕事と言える。やる気を起こさせれば、会社には絶対に回っていくというのが私の論理だ。(147ページ)
そもそも日本の中小企業をみると、「社員を低賃金で長時間こき使ったほうがトクだ」と考える経営者少なくない。だが本当にそうだろうか。中小企業には凡人が集まっている。ずば抜けた能力を持っているものが多いわけではない。その社員に不満を持たれたら、ただ給料もらうために会社に来ているとうい状態になり目もあてられない結果を招くことになってしまう。(153ページ)
知らなかったことで失敗するのは構わない。やってみるのが未来工業なのだから、たとえ失敗したとしてもやったことは評価されるし、ボーナスも上がる。だが同じ失敗を繰り返したり教えたことが実行できないのは、これはもう完全に能力不足だ。だから降格は当たり前のことだった。(247ページ)