エクスポネンシャル思考

「エクスポネンシャル思考」を読みました。十年もすれば、運転手、アナウンサー、プログラマーばかりでなく、会計士も、医者も弁護士もAIに仕事を奪われます。この指数関数的(エクスポネンシャル)なテクノロジーの進化に人間はどう対処したら良いのか? 著者は、最新のテクノロジーの専門家である必要はなくて、新技術全体を俯瞰することで克服できると主張しています。俯瞰する技術を羅列すると、「ビッグデータ分析、デジタル取引、人工臓器、携帯式分析器、自動運転、遺伝子治療、遺伝子編集動植物、モジュール化、再生可能エネルギー、3Dプリンター、4Dプリンター、無人航空機、サービスロボット、知覚インターフェース、センサー群、スマート繊維・素材、バーチャル・リアリティ、拡張現実、テレプレゼンス、ナノ素材、ナノ粒子、量子コンピュータ、感情コンピューティング、ニューラルネットワーク、群制御・群知能、機械学習、脳とコンピュータ統合、シェアリング・エコノミー」です。読みながら衝撃を受けました。「終わった人」には、もう出番がない…でも、しばらくして素晴らしい着想を得ました。類似のモデルもあるかもしれませんが、仮説です。実現可能で、私が楽しみながら実行できるビジネスを思いつきました!人生経験の少ない若者では、ほぼ不可能なビジネスです。会社をはじめて最高のワクワク感を抱きました。内容は、後のお楽しみにという事で、備忘します。

エクスポネンシャル思考

エクスポネンシャル思考

つまりシンギュラリティーが来るというのは「わけのわからない状態になる」ということと同義です。ですから、「シンギュラリティーは本当に来るのか?」や「シングラリティが来たら世の中どう変わるか?」あるいは「シンギュラリティー以後をどう生き抜くか?」といった巷にある議論は、本質的に無意味であるといえるのではないでしょうか。ページ30
エクスポネンシャルとは直訳すると、倍々に進んでいく指数関数的という意味です。指数関数の成長グラフを時系列で見てみると、そのカーブは直線的(リニア)の成長に比べて、急上昇を描くことが分かります。…以来、多くのテクノロジーに関する指数が、エクスポネンシャルな成長遂げていることが指摘されるようになりました。ページ33
ブロックチェーン技術を利用したビットコインは、単なる通貨の代替えである電子マネーの延長ではありません。人類史上初めて電子データに価値を保存し取引される仕組みができたのです。しかも、その仕組みは、国家などが管理できない非中央集権的な仕組みを持っているがゆえに、コミュニティによって進化し、分裂し、仮想通貨間で競争し、使われなければ淘汰されるという進化の営みを始めています。ページ71
ビットコインを代表とした仮想通貨は、システムの地球規模でのネットワークが一定の臨界に達したがゆえに、かつては思いもよらなかったデータをに価値を載せることができるようになったことを示します。つまり、今後本質的に仮想通貨を以て取引されるものは、「時間」と生命活動に必要な「エネルギー」と「遺伝情報」なのです。ページ73
考えてみればANAが10年後も航空会社である必要はありません。飛行機で移動するのと全く同じ価値がアバターで提供できるならば、それを提供するテクノロジー会社になってもおかしくないでしょう。ページ103
エクスポネンシャルテクノロジーを俯瞰するとは、まさに、この多種多様なテクノロジーが混ざり合った瞬間に何が社会に起きるのかを見極める能力なのです。一つ一つは馬鹿げたアイデアだと感じたとしても、テクノロジー全体を俯瞰すると見方が変わります。エクスポネンシャルな進化の中では意外と実現できる可能性があるのです。ページ113
簡単に言うと、イノベーターマインドとは、「失敗を恐れずに突き進む力」を意味し、ムーンショット構想力とは、「周りを味方にして巻き込む力」を意味します。そのようなマインドを持った上で、実践が伴うのはエクスポネンシャル思考の完成系です。ページ119
デザイン思考にも多くのやり方があるとは思いますが、デザイン思考のワークショップは一般的に自らがターゲットする顧客の考え、あるいは持っている資源を洗い出すことから始めるとよいとされています。しかしエクスポネンシャル思考は快適な環境変動要因として、テクノロジーのもたらすインパクトを理解することを主眼としていますので、視点の位置が内部と外部だけでも大きな違いがあることもわかるでしょう。ページ146
…強調したいのは、何をするにしても、教養としてのエクスポネンシャルテクノロジを俯瞰する力がないと、その効果が半減されてしまうということです。ですから、まずは持続してテクノロジーを俯瞰し続けられる力を養い、その次に必要な戦略やつを選んでひとつひとつ実践していくのが理想でしょう。ページ147
…例えばポケモンGOという町中を歩いてポケモンを探すゲームが2016年から流行していますが、どこにポケモンが出現するかはアルゴリズムに基づいており、そのポケモンを捕まえる作業はユーザーが勝手にやるだけでシステムが自律反応しています。そのような自律反応の仕組みや、ユーザーの量が増えても裏側の人員を増やす必要がないのでリソースの制約を受けずに成長することができます。結果として膨大な利益を乱すことはポケモンGOやパズドラといったゲームの例を見るまでもないでしょう。ページ178
つまり、20世紀は「足りない」という前提に基づいて「充足させる」ことがビジネスとなり、大きな利益の源泉になってきました。大量生産、大量消費を前提としてのモデルが成り立っていたのです。しかし、今はエクスポネンシャルなテクノロジーがもたらす「ありふれるほど豊富」という状態を前提としたビジネスモデルを志向しなければいけない時代だと言えるでしょう。ページ187
エクスポネンシャルに加速するこの時代は変化し続けること様々なものを横断的に見て積み重ね、統合させて事業化していく力、いわばアグリゲーション力がキャリアの進展には1つの鍵になるのではないでしょうか。アグリゲーションは突き詰めると、自分を中心としたプラットフォームを作り出すとも言えるでしょう。ページ198
新たな時代においては、一言でいうと、「個が野に放たれる」のではないかと考えています。つまり、限りなく小さい単位である個や個にちかいレベルの小さなプロジェクト単位でことを起こし、テクノロジーを駆使、周りを巻き込んで、世の中に大きなインパクト与えることができるのです。ページ202
働くということは必ずしもお金を稼ぐことではなく、このような価値を経てセーフティーネットを維持していく過程になっていくのです。この方が金銭による貯蓄にあくせくするよりも人間社会として健全ですし持続可能性があります。ページ209
セーフティーネットとしての貯蓄の価値が今後どうなるか分からない、それよりもコミュニティーの中で共有共感してお金を動かす、それがダイレクトに人生を楽しむことにつながる。その中では、明らかに、お金を貯めるより、むしろお金を動かしてフローを作り出し、自らのプラットフォームを作り出して、その中心にいるという生き方が中心になりますし、一番のセーフティーネットとなります。ページ214

トップポイント 2018年9月号

「トップポイント 2018年9月号を読みました。取り上げられている図書は、以下の通りです。
「さよなら、インターネット」、「遊ぶ鉄工所」、「TRUST」、「おもてなし幻想」、「世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルヴァ」、「できる人が統計思考で判断する」、「エンジェル投資家」、「投資の大原則」、「学力の経済学」、「グリフィス版 孫子 戦争の技術」以上。関心をもったのは、「できる人が統計思考で判断する」「学力の経済学」の2冊です。購入に至った本はありません。CONTNTS蘭を備忘します。
f:id:tao-roshi:20180831175745j:plain

「できる人は統計思考で判断する」
統計思考とは、すなわち情報を客観的に分析し、適切な判断を行うための合理的な考え方だ。「どの列に並べば、一番早く自分の順番が来るか」「(どれを最優先すれば、仕事が効率的に回るか」等など、暮らしやビジネスの中で何かを見極めるのに役立つ。この強く賢く生きるための有効なスキルを身の見つけ方を事例を交え紹介。 
「学力の経済学」
著書は教育経済学者、「教育経済学」とはデータをもとに教育を経済学的な手法で分析するもの。その知見は、子育て専門家らが個人的な経験から語る意見より、価値が高いと言う。著者曰く、子供ご褒美で釣っても良い、褒め育てはよくない。従来の教育論とは異なる視点から、「本当に子供が伸びる教育」を示した1冊だ。

ゴリラからの警告

「ゴリラからの警告」を読みました。京都大学総長、ゴリラ研究の大家のエッセイです。ヒトとゴリラ(類人猿)・サルは近い種です。「笑い」一つとっても共通点があることがわかりました。サルは、自分が劣位で敵意を持っていないことを知らせるために笑う、また遊んでいるときに笑うそうです。ヒトの笑いも起源は一緒です。ヒトは生物であり、類人猿であり、その枠を越えることはできないと主張しています。進化の中でヒトは新しい能力(共感力など)を獲得しましたが、今、先祖返りをして、社会や秩序を破壊する方向にむかっているのではないかとの指摘しています。「モラルの起源」「利己的な遺伝子」の最終形を語っているようです。さらに現代社会への提言をしています。普通の意見で少しがっかりしました… 備忘します。

ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」

ではなぜ、人間の社会は父親を作ったのか? それは人間が頭でっかちで成長の遅い子供をたくさん持つようになったからだ。豊かで安全な熱帯雨林を出て、危険な、食物の少ない環境に適応するため多産になり、脳を大きくする必要に迫られて体の成長を遅らせた結果である。母親1人では育児が出来なくなり、男が育児に参入するようになったのだ。しかし、育児をするだけでは父親にはなれない。父親とは、ともに生きる仲間の合意によって形成される文化的な装置だからである。ページ35
つまり集団サイズが大きいほど、仲間の数が多いほど、脳が大きくなってるのだ。それを現代人の脳サイズにあてはめるとと、私たちの脳の大きさに対応する集団希望は150人だということがわかった。面白いことに、現代でも自分で食糧生産せずに、自然の惠に頼っている狩猟採集民の平均的な村のサイズは150人だそうだ。ページ43
笑いは人間の証であり、人々に和をもたらす最良の手段であることを忘れてはいけない。サルの笑ではなく、福を呼ぶ笑いを浮かべて日々を過ごしたいものである。ページ59
老齢期の過ごし方は、人それぞれに異なっている。それは、老いの内容がそれまでの人生の過ごし方によって大きく異なるからだ。老人は個性的な存在である。子供たちと同じように、老人たちを集団で扱うことはできない。… 人間の社会においても、老境の存在は対立を解消し平和を実現するうえで常に大きな影響力を発揮してきたに違いない。老人たちはただ存在することで、目的的な強い束縛から人間を救ってきたのではないだろうか。その意味が現代にこそ重要になっていると私は思う。ページ64
そもそも人間はひとりで時間を使うようにできていないからである。700万年の進化の過程で、人間は高い共感力を手に入れた。他者の中に自分を見るようになり、他者の目で自分を定義するようになった。ひとりでいても、親しい仲間ことを考えるし、隣人たちの喜怒哀楽に大きく影響される。ゴリラ以上に、人間は時間を他者と重ね合わせて生きているのである。ページ71
道徳の低下は、現代の日本人が急速に孤独になったことを示している。それを少しでも埋め合わせようとして、人々は自分の行為をブログやFacebookに載せて報告する。しかし、ネット上の共同体には行為を抑制する力はないので、逸脱した行為を止めることも抑制することもできない。ページ157
特にそれは、自分の子孫たちの安全を保証するための最善策だった。自分が他人の危機を救ったことが代々伝えられ、その記憶がいつか自分の子孫を救うことになるかもしれない。もはや自分はこの世にいないかもしれないが、自分の子供達の安全のために力になりたい。そう願う心が世代を超えて人々をつなぎ合わせてきた。なぜそういった他人への配慮が失われたのか。世の中が自分中心に動いていて、他人を慮ることが非効率で確実に見えるからである。それはサルの世界に似ている。ページ158

AI vs.教科書が読めない子どもたち

「AI vs.教科書が読めない子どもたち」を読みました。前半は、AIやシンギュラリティの幻想を打ち破る論です。説得力あります。スパコン量子コンピュータになっても、ダメな理由を述べてます。コンピュータは、「意味」を理解できないからだそうです。。ビッグデータ幻想も批判してます。データを集めることができない事象は、お手上げです。ユーレカ!わかった!の構造を解明しない限り、真のシンギュラリティは起きないことを理解しました。
後半は、衝撃的です。今の多くの中高生は、教科書を読めない、誤読していることを証明しています。このままでは、いわゆるAIに代替されてしまう、仕事を奪われてしまうのは、必定です。私は、本書の例題を間違えることは、ありませんでしたが、そこまで若者たちの能力が落ちたとは! 教育の劣化かもしれません。教科書が読めなければ、独学はできませんし、マニュアルすら理解できません。中高生をお育ての方は必読です、備忘します。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

>>
私は2011年に「ロボットは東大に入れるか」と名付けた人工知能プロジェクトを始めました。ページ19
今後、10年から20年の間に、働く人々の半数が職を奪われるかもしれないのです。実はこの予測を最初に出したのは、オックスフォードのチームではありません。MITの「機械と競争」でもありません。私です。2,012「コンピューターが仕事を奪う」でそう予測したのです。ところが、日本人は真に受けませんでした。ページ76
50パーセントのホワイトカラーが、20年、いやもっと短い期間で減るというのは、とてつもないことです。ページ77
スパコンの能力が向上したりすれば、人間の知性を超えられる」というのはデタラメです。量子コンピュータを使っても状況は変わりません。例えて言うなら、全ての英単語を憶えても、文法を全く知らなければ、英語を読んだり話したりできないのと同じです。ベージュ84
つまり、大学入試ではビックデータ集めようがないのです。ビックデータが集まったとしても、それで入試問題が解けるようになるとは限りませんが、多くの方が、そしてAI関連企業やAIの研究者たちさえも、ビックデータは集まるはずだ、集まりさえすれば東ロボくんは東大に合格できるはずだと、二重の誤解をしているのです。ページ87
論理、確立、統計。これが4000年以上の数学の歴史で発見された数学の言葉の全てです。そして、それが化学が使えることの全てです。次世代スパコン量子コンピュータが開発されようとも、非ノイマン型といおうとも、コンピューターが使えるのは、この3つの言葉だけです。ページ118
数学が発見した論理、確率統計にはもう一つ決定的に欠けていることであります。それは「意味」を記述する方法がないということです。数学は基本的に形式として表現されたものに関する学問ですから、意味としては「真・偽」の2つしかありません。よって、「ソクラテスを人である。人は皆死ぬ、よってソクラテスも死ぬ」のようなことしか演繹できないし、意味がわからないというより表現できないのです。ページ119
コンピューターが数字の言葉だけを使って動いてる限り、予見できる未来にシンギュラリティーが来ることはありません。そういうと、夢がないとかロマンがないと批判されることがありますが、来ないものは来ないというしかありません。ページ163
「残る仕事」の共通点を探してみると、コミュニケーション能力や理解力を求められろ仕事や、介護や畦の草抜きのような柔軟な判断力が求められる肉体労働が多そうです。ページ171
結論を先に申し上げますと、日本の中高校生の読解力は危機的と言って良い状況にあります。その多くは中学校の教科書の記述を正確に読み取ることができません。ページ173
基礎読解力が低いと、偏差値の高い高校に入れないでしょう。当然です。基礎読解力がなければ、教科書だけでなく、試験問題の問題文も速く正確に読めないからです。ページ220
その学校の教育方針のせいで東大に入るのではなく、東大に入れる読解力が12歳の段階で身に付いているから東大に入れる可能性がほかの学生より圧倒的に高いのです。ページ221
かつて、数学者の藤原正彦さんは、学校教育に何が必要か、と尋ねられて「一に国語、二に国語、三四がなくて、五に算数」とおっしゃいました。私は今現在の国語で良いかには疑問があるので、「一に読解、二に読解、三四は遊びで、五に算数」でしょうか。ページ227
AIと共存する社会で、多くの人々がAIにはできない仕事に従事できるような能力を見つけるための教育の喫緊の最重要課題は、中学校卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることです。世の中には情報は溢れていますから、読解能力と意欲さえあれば、いつでもどんなことでも大抵自分で勉強できます。ページ241
そこにあるのは…需要が供給を微妙に上回っていて、同じものが他に存在しないために、ある種の「独占」が起こっている新しい時代のマーケットの姿です。ページ276
重要なのは柔軟になることです。人間らしく、そして生き物らしく柔軟になる。そしてAIが得意な暗記や計算に逃げずに、意味を考えることです。生活の中で、不便に感じていることや困っていることを探すのです。ページ279

超独学法

「超独学法」を読みました。「超整理法」の野口悠紀雄氏の最新刊です。78歳にしてその意欲、探究心、驚くべきスーパーおじいちゃんです。彼の「独学」に対するうんちくを述べています。独学は、日々の積み重ねで継続が難しいことは自明ですが、目標や意欲があれば、学校や教室に通うより効率的だと言っています。自分の能力を信じることが大事だと感じました。また英語の学習法に大きなヒントを得ました。すなわち、シュリーマンの外国語習得の基本は「丸暗記」、それが一番効率的な学習法だそうです。備忘します。

毎日最低一つは、新しい言葉を述べること調べること。これを習慣にしよう。これは独学の第一歩である。この場合に重要なのは、疑問に思ってることを放置せず、調べようと思うことだ。そしてです、すぐ調べることだ。すぐにできなければ、調べるべき言葉を、忘れないようにメモしておこう。ページ36
新聞の見出しを、毎日チェックしよう。必ずしも本文を読まなくても良い。しかし、見出しは、特に大きな字の見出しは、毎日必ずチェックする。ページ37
時代の変化が激しければ、独学を続けない限り、最先端には追いつけない。…また、大きな変化が起これば、これまで誰も手をつけていない世界が広がる。そこで新しい事業を起こすには、独学で身に付けたノウハウで手探りでするしかない。ページ70
…今なら、ウェブにもかなり依存しただろう。そのほうが効率的だ。ただし、ウェブの記事は玉石混合である。そして、学び始めた者には、質を評価しにくい。だから、今やるにしても、ウェブに完全に依存するのではなく、百科事典に依存する方が良いと思う。ページ78
新しい知識を得ることが必要だ、そして、それは独学が最も効率的だ。勉強するのは若いときのことであると考えてる人が多い。しかし、これからは高齢者の独学が重要な課題になる。高齢者は、それまで得た知識の取得を保有しているわけだから、新しい知識を吸収し、それを解釈し、それを活用すること、若い人よりは容易にできるはずである。ページ100
カリキュラムを自分で組むのが難しいと考える人はMOOCsのオンライン講座を利用したらよいだろう。ページ128
勉強を進めるためのインセンティブの基本は、向上心だ。これが勉強の原点だ。あからさまに言えば、「勉強して自分の社会的地位を向上させたい」という意味だ。ページ138
知識を増やしたければ「教えよ」と言われる。これは正しいと思う。人に伝える、教えることは勉強の強力な牽引力になる。ページ146
独学では、知りたいことを自分で決める。つまりプルしなければならない。したがって、何をプルするかということが重要になる。つまりカリキュラムを自分で作らなければならない。ページ156
(独学においては)私が強調したいのは、途中でわからないところがあっても、とにかく「全体を把握せよ」という勉強法だ。とにかくできるだけ早く山頂に登る。…部分を積み上げて全体を理解するのではなく、全体を把握して部分ご理解するのである。ページ164
これからの社会で必要になるのは、、、実力を高めるための勉強である。…では武器とは、具体的には何か?…外国語、特に英語である。これはどんな分野でも必要とされることだ。ページ172
外国語勉強する方法は、シュリーマンが言ってることに尽きる。つまり文章を丸暗記するのである。単語を孤立して覚えるのではなく、文章として覚えるのだ。ページ180
英語に関して多くの人が陥っている大きな誤りは、英語を流暢に話せるようになりたいと考えることだ。しかし、実際には正確に聞けることの方がはるかに重要である。…ページ183
聞く練習に集中すべき理由は、正確に聞くことができれば、ほぼ自動的に話せるようになるということだ。ベージュ184
AI時代において重要なのは、「私が知りたいことは一体なんなんだろうか?」、あるいは「私がすべきことは一体なんなのだろうか?」ということである。これこそ知識の探求ということに於ける、最も重要な課題である。そして、それは、その人がそれまで習得した知識と問題意識によって決定されることだ。「何を知るべきかという方向を決める事」、これこそが最も重要な課題だ。これはAIによっても解決できない問題だ。ページ228

30の神社から読む日本史

「30の神社から読む日本史」を読みました。この本は神社巡りの手引き書ではありません。神社の由緒なども若干触れていますが、神社をきっかけに当時の日本史を語るという本です。付帯の知識として楽しめました。この本に取り上げられている神社のうち、すでに3分の2は訪れています。最近行く神社はよく調べてから参詣しますが、若い頃に行った神社は何も知らずでしたので「へー!」「なるほど…」がたくさんありました。

30の神社からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

30の神社からよむ日本史 (日経ビジネス人文庫)

それぞれの神社について要約と感想を述べておきます。
北海道神宮は、開拓使との関わりが深く、明治になって統治を安定させるための装置であったとのことです。2年ほど前に参詣しましたが、外国のお客様(中国人)が多いので驚きました。あまり深みが感じられない神社でした。
塩釜神社は、天下取りの夢が叶わなかった伊達政宗が大事に保護した神社です。半年ほど前に参詣しました。非常に由緒のある神社に見えました。山の上にあり、下に見える松島湾が絶景でした。
神田明神日枝神社浅間神社は、それぞれ江戸幕府との関係が深いようです。浅間神社は、冨士山信仰で江戸にたくさんつくられたそうです。品川神社にもありました。明治神宮明治天皇崩御をきっかけに渋沢栄一の運動で創建されたとのこと、知りませんでした。若い頃に参拝しましたが、全く信心のないながら参りでした。
鶴ヶ岡八幡宮は、鎌倉幕府の歴史を語っています。実朝暗殺の舞台です。何度も行きましたが、観光のついででした。
鹿島神宮は3ヶ月ほど前に参詣しました。「要石」をゆっくり見てきました。何の変哲もない小さな岩です。本書ではこの「要石」の話が中心です。「鹿島神宮の要石は地中で地震を起こすナマズの頭を押さえるためのものであり、そのお陰でこの地域は地震の被害が大きくない…安政の大地震の衝撃から人々が立ち直り、復興に進んでいくなか、江戸ではナマズ絵が大量に版行されて人気を呼ぶ現象が起きていた。ページ104」水戸光圀が要石を掘り起こそうと思って何日も掘ったが、結局掘り起こせなかったとのこと。
日光東照宮は、徳川家康徳川家光です。若い頃何度も行きましたが見猿、言わ猿、聞か猿の彫刻を見て、派手だなあと思った記憶があります。
諏訪大社は、武田信玄、勝頼親子が厚く信仰した神社です。古事記にもでてくる有名な神社です。早回りでしたが、しめ縄の大きさ、美しさに驚きました。
熱田神宮は、信長が桶狭間の決戦にむかうときに戦勝祈願をした神社です。4年ほど前に言ってきましたが、観光神社という感じが強くて神様はいせんでした。
伊勢神宮は、本書では江戸時代のお伊勢参りの話が主です。伊勢講や御師の話です。私は2013年の遷宮の前と後に参拝しました。おかげ横丁も含め、さすが伊勢神宮は「神宮」といわれるだけの立派な神社です。神様がいます。
平安神宮は、明治の創建です。天皇が東京に移られたあと、さびれる京都の街を観光で支えようとの企てだったようです。私は修学旅行の時に行ったのではないかと思います。白い石がいっぱい敷かれている広大な神社だという印象です。

橿原神宮は、神武天皇を祀っています。明治になってからの創建です。5年ほど前に参拝しましたが、広大な敷地、広い参道、巨大な本殿に驚きました。
熊野三山は、熊野詣でです。白河上皇の参詣から盛んになり「蟻の熊野詣で」と称されるほどの流行でした。5年前に、本宮大社、速玉大社、那智大社を参詣しました。本宮は川の氾濫で比較的新しい建物だそうですが、古式ゆかしい立派な神社でした。那智の滝の最上部にしめ縄が張ってあったのをよく覚えています。熊野古道も歩きました。古木、大木に圧倒されました。
出雲大社については、江戸時代に造営費用をいかにして集めたかを解説しています。古事記の舞台である出雲については本書では触れていません。ここも5年ほど前に参詣しました。本殿に向かって下り坂と「四拍手」珍しい。稲佐の浜を見逃したのは実に残念です。
厳島神社といえば、平清盛です。戦国時代は毛利氏と陶氏の闘いの場でした。私は4年ほど前に参詣しましたが、たまたま水が引いてる時だったので海上の大鳥居の貝殻を見学してきました。しゃもじをお土産に買いました。
太宰府天満宮は、菅原道真です。新婚旅行の時に行きました。
宇佐神宮は、道鏡天皇になるのを阻止した神社で有名です。あまりにも広大な敷地で、歩きづくめでした。
他に、以下の神社を取り上げています。いつかいってみたいものです。
出羽三山松尾芭蕉の参詣、三囲稲荷…三越本店、乃木神社東郷神社秋葉神社秋葉原の起源、賀茂神社孝明天皇行幸、御霊神社…応仁の乱の舞台、愛宕神社明智光秀湊川神社楠木正成松陰神社長州藩金比羅宮…歌舞伎、水天宮…江戸にもある

地元経済を創りなおす

「地元経済を創りなおす」を読みました。町おこし、村おこしの本質を衝いています。自主独立でなければ継続しないことを強く主張しています。補助金交付金をバケツ(市町村経済)に注ぎ込んでも、たくさんの漏れ穴から流れ出て、結局、大都市に環流され「町おこし」の効果が出ない、だから雇用も生まれず、人口も減少するとの意見です。シャッター商店街、農業放棄地の問題も、著者の視点によれば「漏れ」問題となります。特にエネルギーの問題は重要で、水力やバイオマスによる地元でのエネルギー生産が死命を決するように思いました。結局は、「限界費用ゼロの時代」に書いてあったように、未来は「情報」と「エネルギー」と「輸送」の問題に帰結します。備忘します。

…いくらお金を地域に「ひっぱってくるか」「おとすか」ではなく「地域からのお金の流出を減らす」こと、つまり、「一旦地域に入ってお金をどれだけ地域内で循環し、停滞させるか」が大切なのです。ページ22
人も地域経済も、「まずは依存から自立へ。自立してこそ、相互依存という最も豊かな状態に向かうことができる」のではないでしょうか。人に頼りきっている状態は脆弱です。相手に翻弄されてしまうからです。今まさにそうなりつつあるように、地方への交付金補助金が減っていく時代、地域経済や地域の幸せの外部依存度を下げ、自給自足率を上げていくことが、地域のレジリエンス(しなやかな強さ)につながります。ページ25
地域経済を取り戻すためには、いったん地域に入ってたお金を滞留・循環させることで生み出される地域の富や豊かさに焦点を当てる必要があります。したがって、企業や家計の消費および投資の「域内」「域外」の割合を意識し、「域内調達」と「域内所得」と「域内消費」、そして「域内投資」の割合を増やす取り組みを重視します。ページ29
RESASには様々なツールがありますが、中でも、「地域経済循環マップ」は都道府県レベルと市町村レベルの経済の流れを大まかに把握できる優れたツールです。…RESASSには、全国の市町村についての産業連関のデータが用意されています。これは既存の統計データを用いた「地域経済計算」などを利用し、統一的な書式で作成されたものです。市町村が詳細の聞き取りをして作成した産業連関表に比べると精度は落ちますが、傾向を把握することはできます。誰もが市町村レベルの地域経済の傾向を把握できるという意味では画期的なものです。ページ48
地域経済の漏れバケツの穴をすべてふさぐことは、可能ではありませんし、望ましい事でもありません。それぞれの地域が自分たちで手綱を握って、「地域内で生産できるものは、地域内で賄う」、「域内で生産できないものは域外から購入し、自分たちも他の地域にそこでは生産できないものを販売する」ことのバランスをとっていくことが望ましい姿だと考えます。ページ67
そして、効果的・効率的に地域経済からの漏れをふせぐためには、漏れの大きなところを見つけることです。これまで紹介してきた「地域経済の漏れ」調べで、「漏れが大きく」「地元でも供給できる」商品やサービスを具体的に見出すことができます。ページ68
この「地産地消」の考え方を、地域経済の観点から大きく発展させた考え方が「地消地産」です。…「地域でできたものを地域で食べよう」ではなく、「地域で消費してるものを地域でつくろう」が大事なんだ、と。そう捉えれば、食べ物以外にも広げて考えることができます。まさに「漏れバケツの穴を塞ぐ」考え方です。ページ70
…大事なのは、生産物の「出口=市場」戦略、つまり継続して販売できるものを考え、作っていことです。また、多くの場合、既に出口=市場があるものを対象に、「域外から調達から、域内での生産へ」と切り替えてことが、最初の一歩になります。ページ74
日本のどの地域経済も、同じ「最大の漏れ穴」を有しています。それは、エネルギー料金です。…どの地域も、そのエネルギーの多くを海外から輸入する化石燃料に頼っていることが、「最大の漏れ穴」となっています。ページ97
地域経済にとっては、「地域の、地域による、地域のための再エネ開発」が非常に重要です。日本の「地域のエネルギー資源、地域のために活用す再エネ事業」の取り組みをいくつか紹介しましょう。ページ106
ネットワーク型の取り組みの代表例が、アメリカで始まった「スローマネー運動」です。スローマネーとは、秒単位の機械的な株取引や投機を駆け巡るファーストマネーではなく、ゆっくりと地元を潤すお金を大事にしたいとの思いから名付けられた名前です。…スローマネー運動は、2008年に地元の小規模な食糧業者への投資を呼びかける運動として始まりました。…自分たちの地域社会で、皆が創り出したい将来に対して投資をするということです。健全な地元の食料システムが出発点ですと謳われています。ページ127
食料品店でもガソリンスタンドでも、ある地理的な範囲に事業が持続できる程度の顧客がいないことには事業を続けていくことはできません。…そういう状況に対して営利事業者が撤退しても、自分たちで買い物ができる場やガソリンを給油できる場を維持していくという住民自体の取り組みが生まれています。これは、地域住民の利便性と福利を守る取り組みであるとともに、地域経済をボロボロの漏れバケツにしないという取り組みなのです。ページ130