放送大学「権力の館」第12回は「アジアにおいて権力の館はどのように受容されたか」です。戦前の植民地支配の朝鮮総督府と台湾総督府が中心の講義です。1995年、戦後50年を記念して旧朝鮮総督府は解体されました。かつての宮殿を塞ぐように建てられていたために解体されたと考えられます。高いドームを有したバロック様式の荘厳な建築でした。
一方、旧台湾総督府は高い塔とテラスを有した南洋風の様式を取り入れた建築です。こちらは現在でも大事に保存されています。朝鮮総督府のような無理な場所に建築していないことが存続の理由かもしれません。
北朝鮮の平壌はパリをモデルにした建築群になっています。ベルリンの共和国宮殿やロシアのハリストス教会は一旦は解体されましたが権力の交代により再建されています。視覚的なメッセージを与えるために、建築は権力の象徴として利用されました。