我がおっばいに未練なし

「我がおっばいに未練なし」を読みました。44歳で乳がんを宣告された女社長の奮闘記です。まあこの著者、川崎貴子さんは豪快な人です。がんになったことを笑い飛ばしていますが、実は繊細な人なのかなと思わせる内容でした。備忘します。

我がおっぱいに未練なし

我がおっぱいに未練なし

私たちの毎日は「健康である」という大前提ありきで、結構ギリギリにあらゆる設定がなされているし、「もし自分が病気なったら」という対策は、忙しさにかまけて不十分になりがちだ。ページ94
さらにこの乳がんプロジェクトは、刺激や変化を求めがちで、そんな毒々しい蝶々を追いかけて断崖絶壁まで来てしまった私に、「どうか今日と同じような明日が、来週も、来年もきますように」と言わしめたのだから、人生更正プログラムとも言い換えることができる。ページ120
がん患者は術後も3年、5年、10年と生存率や再発防止を意識して暮らしていかなければならないが、これだけ沿道で応援してくれる人がいるのならば、どんな悪天候やトリッキーなコースでも、そのマラソンを完走できる気がしてくるから不思議だ。ページ163
民間療法やサプリにも、良いものはたくさんあると思うし、病院の手術や治療と併用してできるものであれば試す価値はすべてにあるように思うが、無治療ありきのご提案なので私は遠慮させていただいたのだ。医療事故やずさんな対応の医者もいるだろうし、治療の提案は有名な本が何冊か出ているので、この辺は意見の分かれるところだと確かに思う。ページ190