中年英語組

「中年英語組」を読みました。著者の英語習得のコツと苦労話を本にしています。後半は日米文化比較論です。10年以上前の本ですが、楽しめました。著者は東京大学法学部、大蔵省入省組ですから、元々エリート中のエリートです。英語が「できない」と言っても普通の人の「できない」とはレベルが違います。事実、38歳で米国留学後、翌年には客員教員として教鞭を執ったというのですから、普通ではありません。私も昨年の今頃、英会話学校に通っていました。教師エープル女史とも親しくなり、ほんの少しだけヒアリングができそうになったのですが、やはり元の木阿弥、全く「できない」人に逆戻りしています。もう一度、挑戦するために本書を読みました。備忘します。

…英単語を辞書で引くたびに。カードを作成するというものである。横幅5インチ(12.7センチ)、縦が3.5インチ(7.6センチ)の検索用カードを使い、左半分に英単語、右側に英語で意味を書き写すのである。(p.20)
シラバス(syllabus)とは、どのような内容の講義で、推薦図書は何かということが毎回の講義のスケジュールごとに詳細に書かれたものである。(p.70)
…一日10分でもよいから、継続して英語のテープを聞くということだった。(p.82)
ともかくだまされたと思って、ご自分の発音テープを録って聞いてみていただきたい。発音の勉強をしようと思われるようになるはずである。(p.88)
…何でもよいから、まず英語の本を1冊読み通すことをお勧めする。(p.92)
…アメリカの初等・中等教育の目的というのは作文と口頭でのプレゼンテーションの能力を鍛えることに尽きるような気がする。(p.146)
…”That's it”と言えばすっきりと買い物が終わる。(p.162)
…「本当は差別を受けたことがあるのではないか」とこちらから聞くと、「実はそうだ」と答える。アジア系の女子学生の中には、目に涙をためて、「なぜ、先生にはそのことが分かるのか」と聞く子もいた。「それは、私自身がアメリカで差別され不愉快な思いを経験したことがあるし、日本人の閉鎖性も分かっているからだ」…(p.226)