なぜ人間は泳ぐのか?

「なぜ人間は泳ぐのか?」を読みました。著者は69歳の女性ジャーナリスト、作家です。そしてトルコのダーグネルス海峡を泳いで渡った立派なスイマーでもあります。
人類の歴史とスイミングの歴史の関わりを簡潔に説明しています。紀元前は上手に泳げた欧州人が、宗教的な禁忌や疫病の怖れから泳げなくなり、ルネサンスにより再び泳げるようになる過程を描いてます。一番興味深い部分は、四泳法の起源です。やはり、ブレストから始まっていることには驚きませんでしたが、クロールの起源が北米のインディアンの泳法であったとは! 毛沢東が水泳好きであったことは知りませんでした。また早速「百万ドルの人魚」をツタヤで注文。備忘します。

なぜ人間は泳ぐのか?――水泳をめぐる歴史、現在、未来 (ヒストリカル・スタディーズ)

なぜ人間は泳ぐのか?――水泳をめぐる歴史、現在、未来 (ヒストリカル・スタディーズ)

エスター・ウイリアムズが英雄であり続けた理由を数えたなら、10本の指でも足りない。十代で打ち立てた自由形と平泳ぎの記録、サンフランシスコのアーケードでのワイズミュラーとの共演による目覚ましいパフォーマンス、ピチピチの水着姿、テクヌカラーの総天然色で映し出されたスマイル。そのなめらかなストロークとエレガントな飛び込みはあまりに簡単に行われたため、すべての人に自分でもできると思わせた。(p.238)