新しい経済の教科書

「新しい経済の教科書」を読みました。日経ビジネスのムック、2011年版です。震災直後の出版ですが、経済問題の本質は全く変わっていません。すでにTPPにも言及しています。もちろんデフレと不況がメインテーマです。すでに日銀の今の状況を予想しています。恐ろしいことにハイパーインフレの予言もありました。「インフレは税金と同じ」「デフレと不況に因果関係はない」というのは心に残る言葉です。備忘します。

新しい経済の教科書2011年版 (日経BPムック 日経ビジネス)

新しい経済の教科書2011年版 (日経BPムック 日経ビジネス)

(デフレの原因は)…日本経済全体の受容の弱さです。…日本人の物価予想が非常に低いことです。…新興国などからの安価な製品の流入の影響です。(p.32)
国民生活を向上させるのは、経済全体の生産性のアップ以外にはありえず、短絡的なバラマキ政策では展望は開けない。…政策は資源再配分に伴う痛みを和らげる目的に限るべきだろう。(p.63)
…インフレ税で積債務を圧縮する。つまりは国債をある程度買い切ってしまおうという提案です。その結果きっとインフレが発生するから、それが課税という意味合いになるということです。(p.119)