ウェブで学ぶ

「ウェブで学ぶ」を読みました。iTunesUに初めて触れたときの驚きは忘れられません。東京大学の俯瞰講義を視聴して衝撃を受けました。この本でいう「オープンエデュケーション」の一種です。現在、不十分ではありますが、学ぶ意欲さえあれば、ウェブを通じて、さまざまな教育を受けることができるわけです。この本により「オープンエデュケーション」の到達点を知ることができ大変有意義でした。備忘します。

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

教育とは無限の可能性を信じることだと私は思います。人生を豊かにし、生きがいを手にする方法は、たくさんあります。なかなか自分の思い通りにならないものもあるでしょう。しかし学ぶ事は、「機会」と「必要な助け」さえ得られれば、後は自分の志や情熱次第で、かなり思い通りになるはずですオープンエデュケーションは、そんな「学ぶ機会」「やよく学ぶために必要な助け」を世界中のすべての人たちのために最大限に増やしていこうという、「 21世紀の壮大な教育イノベーション」なのです。(14ページ)
私はウェブ進化を眺めながら「こんな凄い道具が、自分が高校生の時にあったらどんなに良かったろう」といつも思います。(16ページ)
Facebookとlinkedinは職を得る生計を立てるための良質な人の繋がりを求めるための世界標準となったと言って良いでしょう。最近ではTwitterとの組み合わせ人とつながり人とのつながりをリアルタイムにメンテナンスしてくことも当たり前になりました。(27ページ)
そこにはカリキュラムや年齢の制約も教室の壁もありません。意欲や情熱さえあれば、誰にでも限りなく開かれてゆく「学びと教えのワンダーランド」。もしアンドリューカーネギーが今の時代に生きていたら、先駆者たちが蒔いたopen educationの芽が、インターネットという肥沃な土壌の上でどれだけ大きくなりつつあるのかを知り、さぞかし驚くことでしょう。( 51ページ)
…何かを始めるという第1段階とそれにすごいものになるという第2段階は不連続だ、と言いました。私そしてさらにそのもっと先に世界を変えるほど、とてつもないものになるという成功例が生まれることはありますが、そこに至る道筋にはもっともっと不連続なポイントがあります。シリコンバレーベンチャーの世界だとAppleGoogle 、比例のプロジェクト世界ではウィキペディアLinuxが、そういうバケモノ的な成功と思います。(121ページ)
オバマ大統領が就任直後の議会演説で教育と職の関係についてのメッセージを発信…それはこんな言葉で表現されてものでした。「これからの子供達はグローバル経済における職を求めて競争することになるが、アメリカの学校の多くはそのことの準備ができていない。グローバル経済において、得ることのできる最も価値のあるスキルとは知識なのであり、教育というものは、もはや機会を得るためのど筋ではなくて絶対に必要な前提条件なのだ」という言い方です。今後ますますグローバル日が進む世界で、職を求めて競争する、その競争はこれからますます熾烈になるが、そこを勝ち抜く武器は知識であり、その知識を見つけるには良い教育が不可欠、という明確な論理が貫かれていました。(216ページ)
英語で学ぶ手前での英語を学ぶためのopen education素材が、日本におけるopen educationの最初のキラーコンテンツなのかもしれません。(242ページ)
日本語圏のウェブ世界からは全く見えない大変化が世界では着実にしかも急激に起きていること皆さんにしてほしかったからです。(263ページ)