死ぬときに後悔すること25

「死ぬときに後悔すること25」を読みました。著者は千人近くの人を医者として看取ったということですが、やはりまだ若いと思います。老人にたじろいでいる真面目な医師に好感がもてました。頑張って下さい。備忘します。★

死ぬときに後悔すること25

死ぬときに後悔すること25

私としては年に一回のちゃんとした人間ドックの受診をお勧めしたい。通りいっぺんの健康診断に近い人間ドックでは意味がない。やはり主要臓器をカバーしていることと、PETと言う体の広い範囲をスクリーニングできる検査を含んでいることなどが望ましいと考えられる。さらに胃カメラ、女性なら乳がん検診、これらを毎年行うのが良いと考えられる。(24ページ)
もちろん余裕があるなら紙に残すべきだが、…とにかく家族に己の人生観や死生観、あるいは医療に求めることをしっかり話しておき、いざという時に極めて自分と近い決断をしてくれるように育成するほうを推奨したい。…一般的にはきちんと生前の意思を、家族にだけでも明らかにしておいた方が良いだろう。(47ページ)
後悔しない生き方。それは自分を取り戻すことだ。自分を意識せずとも、自分を体いっぱいに表現している子供と同じようになれば、人生の楽しみを取り戻すこともできると思う。やりたいことをやらねば最後に後悔する。やりたい事はさっさとやるべきなのだ。(62ページ)
いずれにせよ、病で弱ってからこの繊細かつ労力が必要な作業するのは荷が重い。しかしあなたが死んだ後に家族をこれをこなすのは、争いの元になることがある。だから、この作業は遅滞なく着手した方が良いと思われる。事実、お金関係の諸問題は遺産に限らず、多くの患者さんが死を前にして銀行に何度も連絡しなければならなかったりするなど、本当に大変そうだった。ある程度の年齢になったら、いちどきちんと整理準備しておきたいところだ。(98ページ)
いつまでも「今」は続かない。いやこの一瞬ですら、次の瞬間には過去となってしまう。そのように時は止めどなく流れ、世の中の人と人とのつながりも少しずつ変化していく。その悠久の時の流れの中で誰かに会いたいと思っても、永遠に会えなくなってしまうこともあるだろう。そうならないためには、やはりやりたいと思う時に、あなたが会いたいと思う人と会っておくことである。(142ページ)