「図解 聖地伊勢・熊野の謎」を読みました。珍説、奇説のオンパレード、さすがに荒俣宏氏の監修です。天照大神は、卑弥呼あるいは神功皇后あるいは持統天皇ではないかと。卑弥呼はともかく、納得できません。伊勢神宮の隠れた神がタカミムスヒというのは、もしかしたらそうかもしれないと思います。確かに縄文族と大陸の弥生族との政権争いであったかもしれません。ともかく古代史は何とでも解釈できるのが面白い。備忘します。★★
- 作者: 荒俣宏
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/10/18
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現在ではことなる信仰形態を見せる伊勢と熊野だが、両者には神道・仏教などの宗教体系が確立する前からあった「太陽信仰」が根底にあるのだ。p.8
つまり、古墳の終焉とともに式年遷宮の制度が定められたことになる。p.21
つまるところ、倭姫命の巡行とは、天照大神にふさわしい聖地を探索する旅であると同時に、各地のん豪族等を従わせ、…いわば遠征の意義を持つ…p.23
…タカミムスヒから徐々に女神にシフトチェンジした背景には、古来より日本各地ではぐくまれていた太陽信仰の存在がある。…持統天皇が、最高神を女神である天照大神とし、天照大神と自分を重ね合わせることで天皇家と自らの正当性をアピールした…p.25
…ヤタノカガミと並ぶほど重要視され、同じくらい深い謎に包まれているもう一つの御神体といえるものがある。ヤタノカガミを祀る正殿の床下中央に立てられた一本の柱「心の御柱」だ。…隠し通される「最初の御神体」に宿る神とは、それは伊勢神宮が、天照大神以前に祀り、今では祀っていたことさえ秘密にしている、とされる神、タカミムスヒではないか。p.29
ニギハヤヒノミコトは、地上を統治していたもう一つの「天皇」だった。ニギハヤヒノミコトは後からきた神武天皇一行を同族として大和に受け入れ、面倒をみる。ところが、のちに勢力が逆転してニギハヤヒノミコト一族は自らの神話を奪われて、歴史からオミットされてしまった。p.80