40歳が社長になる日

「40歳が社長になる日」を読みました。Fincの溝口さんのお知り合いだとのことで読んでみました。大企業に勤めている30代の社員の応援歌です。著者は三菱商事、ハーバードMBA,マッキンゼーと赫赫たる経歴の持ち主です。今も大企業の社外取締役を務めているとのこと。まあ、秀才の意見本です。「ビジョナリーカンパニー」を読んでる気分でした。結果論に過ぎます。大企業で修羅場を経験した私から言わせると、机上の空論に見えます。お目にかかっていないので、どんな方か断言できませんが、「爺殺し」のような気がします。きっと素敵な方です。40歳で大企業のトップになる人はこの本を読んでも読まなくてもトップになります。才能の十分でない人が自分を慰めるには最適の本ですが、普通の社員に著者のオーダーをこなせる人はいないでしょう。本書で何度も取り上げている「ライフシフト」では「若いデジタルネイティブしか成功しない」とは言っていません。全世代に対してマルチステージを提唱していました。多分、意識的な誤読です。高齢者が可哀想です。「経営」は少数の勝者を作り出すことが目的ではなく、無能でも誠実な人たちを生かしていくことが目的です。会社は存続が目的です。若者を惑わすのは如何なものかと…