「歴史の愉しみ方」を読みました。実に楽しい本です。著者は映画「武士の家計簿」の原作者だそうです。その辺の事情もあっさり触れていて興味深く読みました。学者でありながらエッセイストとして超一流であると思います。短い文章のなかに光るものがあり、ページを繰るのを止められませんでした。古文書を原文で読めるだけでもスゴイのですが、そこから現在につなげる発想は尋常ではありません。小説を書いたら司馬遼太郎になれるかもしれません。感動しました。「竜馬暗殺の下手人」「直江兼続がなぜ処刑されなかったのか」「島津が関ヶ原を脱出できたわけ」「忍者の処遇」「東海・近畿400年前の津波の高さ」などなど、私の知らないことの宝庫です。特に「昭和15年に反軍演説を行った衆議院議員、斎藤隆夫の色紙」の話に感動しました。好著です。
- 作者: 磯田道史
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/10/24
- メディア: 新書
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