「最終回答 日本古代史」を読みました。副題は神武東征から邪馬台国、日韓関係の起源まで」です。作者は徳島文理大学教授、八幡和郎さんです。アゴラや2ちゃんねるで蓮舫議員の二重国籍を追求された方です。池田信夫先生との対談で、大変余裕のある良い学者さんだと思ったので、この著作を読んでみました。もともと通産官僚だった方が、このような歴史書をかけるとは思いもよりませんでした。不明を恥じています。
古代史の解釈が卓越しています。明瞭です、明解です。今までの疑問がほとんど了解できました。もちろん八幡先生の解釈ですが、たいへん尤もらしい解釈です。感服いたしました。先生は右翼ではありません、保守です、念の為。内容を要約しておきます。
- 作者: 八幡和郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2015/02/04
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログを見る
・日本人は韓国から来たのではない。
・米は朝鮮を経て伝来したのではない。
・西暦100年頃、神武天皇は日向で敗れ、ごく少数で大和に逃れ、小さな領地を治めるに至った。崇神天皇の頃にそこそこの国になった。
・西暦200年代、邪馬台国も日向で成立したが、地方政権にすぎず、ほどなくして滅びた。
・騎馬民族説は荒唐無稽である。東大の江波先生の戯言である。
・任那日本府や新羅は日本の統治であった。百済は中国から認められなかった。
・中臣鎌足はそれほど偉くなかった。藤原摂関政治は外戚による支配だが、危うい基盤であった。
・日本は厳密には唐帝国の朝貢国ではなかった。